2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K10293
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
野島 淳也 埼玉医科大学, 医学部, 客員講師 (50364766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中平 光彦 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (10253353)
古株 彰一郎 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (30448899)
佐藤 毅 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (60406494)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 口腔がん / 増殖 / 浸潤 / 転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔がんにおいて生命予後を左右するものはリンパ節転移や遠隔転移である。早期口腔がん患者に対して、原発巣切除と同時に予防的頸部郭清を行う群と原発巣切除後に経過観察し、後発頸部リンパ節転移が認められた場合に頸部郭清を行う群との前向き比較試験が行われ、3年の時点での全生存率(80.0% : 67.5%)、無病生存率(69.5% : 45.9%)と臨床的に頸部リンパ節転移が認められなくても、予防的頸部郭清を同時に行った方が生存率で有意性があると報告された。また局所の脈管侵襲の有無や臨床型、YK分類などが、手術後の後発頸部リンパ節転移の危険因子となることが示唆されている。腫瘍の局所進展と頸部リンパ節転移の制御がいかに生命予後を左右するかを反映した結果と考えられる。しかしこれら個々の症例において腫瘍の進展様態を左右する原因やメカニズムについては明らかになっていない。そこで転移における鍵となっている遺伝子の発現パターンを解明し治療に結びつけることが本研究の目的である。われわれは頭頸部がん患者499人のがん細胞に発現する13,629遺伝子と生存率との相関関係を調べ、生存率と負の相関を持つ20個の遺伝子に着目した。それらを過剰発現するがん細胞株の樹立に成功し各種実験を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
候補となる遺伝子をピックアップし、それら遺伝子の過剰発現細胞株の樹立が完了しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
候補遺伝子の過剰発現細胞を用いて、in vitroの実験から細胞挙動のデータを得る。その後、候補遺伝子の絞り込みを行いin vivo実験を行なっていく予定である。
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Causes of Carryover |
培養細胞を用いた実験が予定よりも順調に進行したため、消耗品にかかる費用を抑えることができたため。
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