2019 Fiscal Year Research-status Report
骨石灰化因子Plod2の機能不全がもたらす癌顎骨浸潤・転移機構の解明
Project/Area Number |
19K10327
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
坂本 洋右 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (50451745)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 一幸 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (10618060)
丹沢 秀樹 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (50236775)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | Plod2 / コンディショナルノックアウトマウス / 口腔癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
われわれの先行研究では、Plod2は胎生致死遺伝子であることが示唆された。したがって本研究はゲノム編集技術を基盤として作製した顔面骨をターゲットにするPlod2コンディショナルノックアウトマウスを用いる。本マウスの組織学的影響やコラーゲンクロスリンクの質的・量的な変化を詳細に解析し、癌転移実験を行う。最終目的は、Plod2発現制御による癌転移抑制剤の開発であり、癌転移機構の解明だけでなく治療薬についても検討することは臨床的にも社会的にも大きく貢献できるものと確信している。 以下に本年度の成果を示す。 1.Plod2Floxedマウスを作製した。 具体的には、LH2の機能を完全に破壊するために、欠失させるエキソンを選択し、構築した遺伝子改変用ベクターをエレクトロポレーションを用いてES 細胞に導入した。形質転換したES 細胞のゲノムに、計画通りにベクターが挿入されたかをPCR,サザンブロットによる標的遺伝子構造の解析を行った。形質転換したES 細胞が生殖系列へ移行しているかを確認後、ヘテロマウスを製作した。製作したヘテロマウスが成熟後、尾腱よりDNAを抽出し、Creリコンビナーゼ標的配列loxPが標的のエキソンを挟み込んでいることをシークエンス解析にて確認した。今後、ヘテロマウス同士の交配を行い、F0→F1→F2とマウスの数を増やし次第CAG-Creマウスとヘテロマウスの交配を行いflox/Creマウスを製作し、さらにflox/CreマウスとOC-Cre、Wnt1-Creマウスと交配を行いWnt1-Cre; Plod2-/-を製作予定である。 2.Plod2Floxedホモマウスとの交配を行うCreマウスの飼育を開始し、遺伝子型判定法を確立した。 3.Plod2Floxedマウスのシークエンス解析を行い、編集点の確認を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Plod2Floxedマウス(Plod2fl/flマウス)を作製した。現在、DNAシークエンス解析と並行して、Plod2Floxedマウス同士の交配による継代を試みている。
|
Strategy for Future Research Activity |
Wnt1-Cre マウスとPlod2Floxedマウスを交配させ、神経堤外胚葉由来組織のPlod2コンディショナルノックアウトマウス (Wnt1-Cre; Plod2-/-マウス)を作製する。Wnt1-Cre; Plod2-/-マウスに対する遺伝子型判定法を確立する。継代を行いF0→F1→F2とマウスの数を増やし、表現型の解析を行う。
|