2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K10352
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
栗林 亜実 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (00431932)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | MRI / 血管奇形 / 圧縮センシング |
Outline of Annual Research Achievements |
頭頚部血管奇形に対して適切な治療を行うには、その病態の正確な診断と治療方法の選択が必要である。特に病変内部の血流速度の評価や支配血管の描出が重要となり、臨床ではMRI、CT、血管造影などによる術前検査が行われている。これまで当該施設で行った研究により、dynamic MRIによる頭頚部血管奇形の血流速度の評価が可能になった。しかし支配血管の詳細な描出及び特定などには血管造影などのさらなる侵襲的検査が必要であった。そこで今回圧縮センシングを用いた MR angiographyにより、従来の撮像法よりも短時間で高い空間分解能と高い時間軸分解能を持つ画像の取得を可能にし、①血管奇形の支配血管の詳細な描出および血流速度の評価、②圧縮センシングを用いることにより投与する造影剤の減量可能性の検討を行うことを目的とした。2020年度は2019年度に最適化した圧縮センシング MR angiographyを用いて、頭頚部血管奇形患者の撮影および収集されたデータの評価を行い、得られた画像データをSiemens-Asahi Medical technologies Ltd.が提供するソフトを使用し、造影MRAから造影前の画像を差し引いたサブトラクション画像を作成し、治療が必要な支配血管の特定、 経時的描出および動脈造影形態の評価を行うという研究計画であった。予定をしていたシーケンスを用いる代わりに3Dダイナミック撮像法であるVIBE(volumetric interpolated breath-hold examination)法を用いた。VIBE法の撮像を用いることによりエコーシェアリング型の信号収集をすことによって,高い時間分解能の3Dダイナミック撮像が可能になった。現在撮像した画像の頭頸部の血管描出能を向上させるために画像処理を検討中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度は2019年度に最適化した圧縮センシング MR angiographyを用いて、頭頚部血管奇形患者の撮影および収集されたデータの評価を行い、得られた画像データをSiemens-Asahi Medical technologies Ltd.が提供するソフトを使用し、造影MRAから造影前の画像を差し引いたサブトラクション画像を作成し、治療が必要な支配血管の特定、 経時的描出および動脈造影形態の評価を行うという研究計画であった。今年度前半はCOVID-19による診療体制の縮小により撮像件数が少なく、データの収集が予定通り行えなかったため、目的の症例数を達する事ができなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き2019年度に最適化した圧縮センシング MR angiographyを用いて、頭頚部血管奇形患者の撮影および収集されたデータの評価を行う。得られた画像データをSiemens-Asahi Medical technologies Ltd.が提供するソフトを使用し、造影MRAから造影前の画像を差し引いたサブトラクション画像を作成し、治療が必要な支配血管の特定、 経時的描出および動脈造影形態の評価を行う。ある程度の症例数(目標 20 症例)の評価を基に validation study を行い、評価方法の妥当性を検討する。
|
Causes of Carryover |
成果発表(海外学会)がCOVID-19による研究活動の制限により中止になったため。 今年度は論文発表の準備に使用する。
|