2021 Fiscal Year Annual Research Report
高強度純チタン製歯科矯正用アンカースクリューの新規開発に関する基礎研究
Project/Area Number |
19K10375
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
清流 正弘 東北大学, 歯学研究科, 非常勤講師 (80510023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 照子 東北大学, 歯学研究科, 名誉教授 (00127250)
井田 裕人 東北大学, 大学病院, 医員 (20746979)
佐々木 聡史 東北大学, 大学病院, 助教 (70792141)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 歯科矯正学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、高強度純チタン製歯科矯正用アンカースクリューのプロトタイプを作製し、ビーグル犬の顎骨内における安定性や機械的特性について、既存のチタン合金製歯科矯正用アンカースクリューと比較、検討することである。令和3年度は、1)組織学的評価(骨形態計測)としてmineral appositional rate(MAR)、bone formation rate(BFR)、bone-to-implant contact(BIC)、bone area(BA)を計測し、各スクリューにおける周囲の骨形成度の違いの評価。2)実験前後の各スクリューの表面構造の評価。3)各スクリューの機械的特性の評価。4)これまでの結果をまとめ論文を作成する。以上4つの項目を実施した。 その結果、スクリューをビーグル犬顎骨に8週間埋入後の組織学的評価において、MAR、BFR、BIC、BAは、チタン合金製歯科矯正用アンカースクリューよりも高強度純チタン製歯科矯正用アンカースクリューの方が有意に高い値を示した。また、実験前後の各スクリューを実体顕微鏡と走査型電子顕微鏡にて観察した所、表面構造に違いは認められなかった。さらに、スクリューの機械的特性試験(ねじり破壊試験、ねじ込み試験、横方向の荷重試験、弾性率を実施)において、高強度純チタン製歯科矯正用アンカースクリューは臨床上、生体へ使用できる性質を備えていることが示された。 以上のことから、高強度純チタン製歯科矯正用アンカースクリューのプロトタイプは、ビーグル犬顎骨内において高い安定性と安全性を示すことが明らかとなり、生体への応用が可能であることが示された。
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Research Products
(1 results)