2019 Fiscal Year Research-status Report
S.mutansとS.sobrinusの共感染による重症う蝕発生メカニズムの解明
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19K10388
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
藤原 卓 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (00228975)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | う蝕 / Streptococcus mutans / Streptococcus sobrinus |
Outline of Annual Research Achievements |
小児のう蝕に対するStreptococcus mutansとStreptococcus sobrinusの共感染の作用を解明するのが,本研究の目的である. 今年度は,in vitroの研究を中心に行った.S. mutansの実験室株として,MT8148株(血清型c),S. sobrinusの実験室株として6715(血清型g)を用いることにした.しかし,ディープフリーザーで保存してあったこれらの菌株を用いる予定であったが,研究開始直前にディープフリーザーに故障が発生し,これらの菌株が死滅してしまい,研究継続が困難になってしまった.急遽,本研究費で新たなディープフリーザーを購入するとともに,以前から共同研究を行っていた明海大学歯学部口腔小児科学分野の星野倫範教授に菌株の分与を依頼して,菌株を再取得した. 現在,新たに取得したS. mutans MT8148株およびS. sobrinus 6715株の糖発酵能などの生化学的性質および,PCRを用いた遺伝学的性質の確認を行っている.性質が確認され,菌株に間違いが無ければ,遅れている相互作用のin vitro実験を行う予定である. 臨床患者からの,分離株を用いた研究も予定しており,これについての倫理委員会への申請を行っているが,3月よりコロナウイルスの蔓延により,外来患者自体が減少しており,2020年度中の回復は未定であるので,臨床での研究は困難な状況であると考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ディープフリーザーの故障により,使用予定であった菌株が死滅してしまい,再取得に時間がかかってしまった. また新型コロナウイルスの蔓延により,歯科外来での患者が減少し,臨床分離株の取得が困難になっている.
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Strategy for Future Research Activity |
臨床分離株を用いた研究は,しばらくは不可能であると考えられるので, in vitroの実験を中心に進めて行く.
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Causes of Carryover |
ディープフリーザーの故障によって,使用予定であった菌株が死滅し,研究遂行に遅れが生じているため,次年度使用が生じた.使用計画としては,培地,生化学実験試薬などに用いる予定である. 現在出張等が行えないが,可能になった際には,助言を求めるための出張や,情報収集および成果発表のための学会への参加費として使用する予定である.
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