2022 Fiscal Year Annual Research Report
災害時要配慮者に対する多職種が連携した「食べる支援」体制の構築
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19K10420
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
中久木 康一 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (20436629)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 災害歯科保健医療支援 / 災害時要配慮者 / 多職種連携 / 災害時歯科口腔アセスメント / 動画教材 / オンライン研修 / 災害時「食べる」連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は、令和3年度の検討を踏まえて、下記を行った。(1)パンフレット「大規模災害時には「食べる」支援の連携が必要です」(A4、4ページ)の作成、公開。研修会等およびホームページで共有し、連携の意義や体制を理解できるようにした。(2)スマートフォンでの災害時歯科口腔保健アセスメント入力・集計フォームの作成。研修会で2回実施し、良好は反響を得た。(3)「災害時要配慮者に対する多職種が連携した「食べる」支援体制の構築に向けたアンケート調査」の実施。医師会・歯科医師会・薬剤師会・看護協会との間での連携は進みつつあったが、そのほかの団体との連携はまだ進んでおらず、活動指針やマニュアルに「食べる」支援の連携の内容を充実させていく必要が示された。 平成31年度~令和4年度までの研究期間全般としては、令和2年初頭からの新型コロナ感染症の蔓延により、研究計画を大きく変更した。このため、討論会などの開催や想定環境下にての実際に運用して検証して災害時の「食べる」トリアージを作成することは困難となったが、オンライン上で研修教材として活用できる動画、オンラインで既存のアセスメントを行えるシステムの作成を行い、既存の研修会をオンラインにて試行実施した。また、災害時の「食べる」支援の連携の必要性や体制を理解できるパンフレットを作成し、ホームページ上に掲載して共有し、多職種多団体への理解を求めた。 第28回日本摂食嚥下リハビリテーション学会・第67回公益社団法人日本口腔外科学会総会・学術大会ではシンポジウムを開催していただき、第28回日本災害医学会総会・学術集会ではパネルディスカッションを開催していただいた。また、日本災害医学会では災害時「食べる」連携委員会を設立いただき研修コース開催に向けた検討が進められており、今後も継続して多職種・多組織で検討を続けてよりよい支援体制を構築していきたいと考えている。
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Remarks |
中久木康一,避難所の歯科保健の重要性,地域保健,53(4), 35-39,東京法規出版,2022.7 中久木康一,特集/大規模災害の“食べる”支援―多職種による実践報告と今後の展望,臨床栄養,142(3), 322-371,医歯薬出版,2023.3 中久木康一(分担),災害・緊急時の食と栄養 いますぐ知りたいアクションQ&A, 54-57, 104-109, 118,医歯薬出版,2023.3
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Research Products
(8 results)