2021 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation and Usefulness of Constructed a Composite Index by Infrared Thermography and Near-Infrared Spectroscopy.
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19K10425
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Research Institution | THE NIPPON DENTAL UNIVERSITY COLLEGE AT NIIGATA |
Principal Investigator |
小松崎 明 日本歯科大学新潟短期大学, その他部局等, 学長 (60256980)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 介護予防 / 唾液腺マッサージ / 赤外線サーモグラフィー / 口腔機能向上訓練 / 熱画像評価指標 / NIRS |
Outline of Annual Research Achievements |
研究最終年度として、口腔内外で撮影したサーモグラフィー熱画像の定量的評価、特に2つの時間的指標(温度変化速度と昇熱度)に関する検証と、口腔内熱画像のうち耳下腺開口部のイメージとしての評価の両面から、唾液分泌機能の低下予測が可能かを検証した。前年度からNIRSセンサのテガダームフィルム包装により、口腔内での使用を試行してきたが、位置安定性だけでなく受光精度にも影響すると確認できたことから、NIRSを口腔内で多人数に応用する手法は、引き続き検証するべきと考えられた。試作した治具では直径3cm程度の範囲に熱画像範囲が限定されるため、口腔内では熱画像とNIRSの同時測定自体が困難であり、今後より小型の機材を開発する等の対策が必要と思われた。 しかし、狭小ながら耳下腺開口部の冷却負荷法熱画像からは唾液分泌による粘膜面のぬれに対応した温度上昇域が確認でき、年齢が若い対象者では顕著な温度上昇として確認できた。逆に口腔乾燥傾向のある無歯顎者では、唾液分泌能の低下を反映し温度上昇部が狭い傾向を確認できた。今後、同様の比較をデータ数を確保して実施すれば、ピクセル数の比較などから客観的な定量化、指標化ができる可能性が示された。 一方、口腔外の冷却負荷法熱画像およびNIRSによる検証については、唾液腺マッサージクリームの有無により、温度変化速度、昇熱度、ピクセル数に差異が生じるかを検証した。マッサージの効果と推察される血流改善を反映したと思われる温度上昇域は、マッサージのターゲットとした咬筋の栄養動脈と推察される部位を中心に円形に確認でき、温度別ピクセル数の分布の変化と、測定点の過半数での1.5℃を超える温度上昇を確認できた。 本年度までの3年間の研究成果をふまえ、将来的に口腔内外両面のサーモグラフィー熱画像とNIRSの併用により、オーラルフレイルの前兆的変化を捕捉できる可能性があると推察する。
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Remarks |
所属講座の紹介ホームページ内で本研究課題の成果を公表している。
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Research Products
(5 results)