2020 Fiscal Year Research-status Report
在宅就寝時に利用可能な非拘束式生体情報モニタリングシステムの新規開発
Project/Area Number |
19K10437
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Research Institution | Neuropsychiatric Research Institute |
Principal Investigator |
武井 洋一郎 公益財団法人神経研究所, 研究部, 研究員 (60778992)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 秀章 公益財団法人神経研究所, 研究部, 研究員 (30444144)
下川 絢子 公益財団法人神経研究所, 研究部, 研究員 (70817866)
熊木 大介 山形大学, 有機材料システム研究推進本部, 准教授 (80597146)
對木 悟 公益財団法人神経研究所, 研究部, 研究員 (90376765)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 生体信号モニタリング / 薄型センサシート / 終夜睡眠ポリグラフ / 睡眠呼吸障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該研究課題の令和2年度における到達目標は、薄型センサシートによる生体信号記録のフィージビリティ評価であった。前年度末(令和2年2月)に実施した初回のPSG装置同時記録試験の結果から改善点(固定ゲイン・高S/N比化)を把握済であり、測定系を山形大学にて改良予定であった。ところが令和2年4月7日緊急事態宣言の東京都への発出と4月16日全国への対象拡大にともない、測定系の改良作業は一旦中断することとなった。 その後山形県の緊急事態宣言解除に伴い、山形大学における改良作業を再開、5月25日の東京都下の宣言解除に合わせて作業を再開した。この時点では改良後の測定系は6月初旬の完成を予定し、それに合わせて睡眠総合ケアクリニック代々木での被検者エントリー作業を再開予定であった。ところが6月17日に山形大学有機エレクトロニクス研究センターでの火災事故が発生し、同事故の事後処理のために7月中旬まで作業が再度中断する事態となった。 7月17日ZOOMによる打ち合わせ後、7月29日に改良後の測定系が山形大学から睡眠総合ケアクリニック代々木へ搬入された。並行して同時記録試験の被検者リクルートを進め、令和2年11月までに4例のデータを採得した。なお、この間に2回目の緊急事態宣言の発出があったため、同意取得・データ採得に想定以上の時間を要した。4例のデータであるが、PSG装置との同時記録結果から、睡眠中の呼吸回数はPSGと同等の評価が可能であることを第1回日本睡眠検査学会学術集会にて発表を行った。 その後同測定系でPSGと同時記録している信号にノイズが混入することから、現在山形大学にて装置のオーバーホール中である。まん延防止重点処置ならびに3度目の緊急事態宣言発出もあり、睡眠総合ケアクリニック代々木における被検者リクルートも中断している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前年度から到達度がやや遅れているが、新型コロナウイルス感染症の拡大や、山形大学における火災事故など、予見不可能な事態に見舞われ、当該研究課題の進行が遅れている。本年度中にフィージビリティ研究を完了させ、バリデーション研究へ進行する予定であったが、フィージビリティ研究がまだ完了していない。既に採得済みの4例のデータを基に、呼吸回数を基にした睡眠中の呼吸状態計測のフィージビリティを部分的に評価し、概ね良好な結果を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
既に採得済みの同時記録試験データ(4例)を精査し、センサシートによる睡眠中の呼吸状態評価のフィージビリティを速やかに論文化する。また、同症例が睡眠呼吸障害疑いの患者であることから、センサシートとPSG間での睡眠呼吸障害評価のバリデーションを行う。現在東京都下は3回目の緊急事態宣言下にあり、宣言解除と測定系のオーバーホール完了後、速やかに被検者リクルートを再開し、バリデーション研究の症例数を確保し、データ評価を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症等、複数の予見不可能な事態の影響で、実質的なフィージビリティ研究の開始が令和2年8月からと、大きく遅れた。同様に被検者のリクルートについても多大な時間を要している。そのため、被検者リクルート・同時測定に使用予定であった消耗品費が殆ど使用できていない。当該研究課題の研究発表は同理由から限定した形でのみ行っていることから使用できていない。東京都下における緊急事態宣言解除とセンサシート測定系のオーバーホール作業終了後、速やかに再開する見込みであり、次年度に使用する必要がある。
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Research Products
(1 results)