2023 Fiscal Year Research-status Report
真猿類マーモセットの口腔内細菌メタゲノムを活用した次世代型口腔衛生の先駆モデル
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19K10439
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
竹原 祥子 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (60622438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植野 正之 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (70401388)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | コモンマーモセット / 霊長類 / 唾液αアミラーゼ / 認知機能 / ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
<背景>本研究の目的はヒトの口腔疾患モデルとしてのマーモセットの有用性を評価し、口腔疾患モデルを確立することである。我々はコモンマーモセットにおいてストレスに反応して、唾液中のαアミラーゼ濃度が上昇すると仮説をたて、バイオマーカーとしてのαアミラーゼ活用の可能性を評価することを目的とした。 <方法>対象としたのは研究用コモンマーモセット13頭である。高齢マーモセット(10-13歳, n=8)と超高齢マーモセット(15-22歳,n=5)の2群にわけて検討を行った。 物体認識テスト(ORT: Object Recognition Test):高齢の個体においては認知機能が低下し、それがαアミラーゼ分泌と関連しているのではないかと仮説を立て、ORT (Winters et al., 2008)を用いて認知機能を調べた。ORTとは動物の物体認識能を評価するのに広く用いられる手法である。テストは2段階のフェーズに分かれている。フェーズ1:ケージの中に物体aを入れ、マーモセットに10分間自由に観察させる、フェーズ2:6時間後、ケージの中にフェーズ1で用いた物体aと新しい物体bを入れるの2フェーズである。コモンマーモセットは新しい物を好む傾向があることから、物体a,bのそれぞれの近くにいる時間を比較することで、物体を認知しているかどうか(認知能)を評価した。 <結果> 物体認識(ORT)テストの結果、物体a(馴染みのある物体)の周囲にいたのは3.59 ± 4.04 secで、物体b(新しい物体)では15.01 ± 25.59 secであった。本結果はマーモセットが新しい物体を好む性質と一致していた。対象の全13頭のコモンマーモセットにおいて、6時間後も新しい物体を認識できていた。以上の結果より、本研究対象となったコモンマーモセットには認知機能の低下が認められなかった。また性差も認められなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2次データの解析を行ない論文発表をすることができた。マンパワーの関係で申請当初のスケジュールからは遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究最終年度の2024年度においては新たな実験をするのではなく、すでに収集したデータの再解析、生理学の専門家とのディスカッションをするなど、すでに収集したデータの多面的な解析を行う。得られた成果は論文にまとめる予定である。
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Causes of Carryover |
論文投稿費用に使用する予定であったが、論文執筆が当初の予定通りに進まなかったため次年度使用額が生じた。繰り越した研究費は、論文執筆、打合せ費用に使用する予定である。
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