2021 Fiscal Year Annual Research Report
A research for investigating the mechanism how highly pathogenic oral bacteria induces eosinophilic esophagitis.
Project/Area Number |
19K10463
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
新林 友美 島根大学, 医学部, 技術専門職員 (50529675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
臼田 春樹 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (30707667)
石原 俊治 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (80263531)
和田 孝一郎 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (90263467)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 好酸球性食道炎 / Streptococcus mutans / Treponema forsythia / 口腔内細菌叢 |
Outline of Annual Research Achievements |
好酸球性食道炎 (EoE) の患者と健常者の人数を増やしてS.mutansの保菌とEoEの有無とのodds比を検討したところ、EoEである被験者ではS.mutansの保菌が3.09倍有意に高いことが示された. しかしながら、全身疾患の発症増悪に関与することが知られているコラーゲン結合タンパク(cnm)を有するS.mutans亜種のodds比には、健常者とEoE患者の間で差はなかった。また、歯周病原因性菌については、EoE患者においてT.forsythiaの保持率が高く、odds比で5.14と非常に高い相関が認められた. これらの高病原性の口腔内細菌の保菌率の変化と同時に、EoE患者では口腔内細菌叢を構成する菌の多様性の減少が認められ、特にs.mutansの比率が高いほど他のstreptocuccus属の菌種の比率が低いという負の相関が認められ、EoE患者ではこの傾向がより顕著に認められた。また、EoE患者における病状を示すパラメータとして食道病理組織一視野当たりの中の好酸球数、末梢血中の好酸球数、血清IgE値と各種細菌の保菌や比率との相関性を検討したところ、Neisseria mucosaの比率が少ない患者では食道病理組織一視野当たりの中の好酸球数多くなるという負の相関性が認められた。これらの検討結果から、EoE患者では高病原性細菌を含めて複数の口腔内細菌の増殖性が健常者とは異なっており、その一部が病状を評価しうるマーカーなりうる可能性が示された。
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Research Products
(4 results)