• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2019 Fiscal Year Research-status Report

わが国におけるVaccine Hesitancyの実態解明と対策に関する研究

Research Project

Project/Area Number 19K10480
Research InstitutionUniversity of Toyama

Principal Investigator

種市 尋宙  富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (60565050)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywordsvaccine hesitancy / ワクチン / 予防接種 / 相談会 / 保健師 / 小児科医
Outline of Annual Research Achievements

Vaccine Hesitancy対応モデルの確立において、当初予定していた通り、月1回程度のペースで小児科医と不安をもつ家族との相談会を開催した。開催に関する広報は4か月健診と相談会会場のみと限定したため、参加人数も1~11人と少数であったが、様々な意見交換が得られ、家族の抱える悩みの理解を深めた。具体的には、短時間の説明で納得し、笑顔で帰宅された家族、別の外勤先に接種実施報告およびお礼のために来た家族、整体師、助産師、薬剤師などの医療関係者が非医学的な「助言」をしていると伝えてくれた家族などが経験された。多くの意見を得る中で今後作成予定としている「ワクチン俗説・疑念対応マニュアル」の題材となるテーマ収集を行った。総じて未接種家族は深く悩み、困っているということを強く感じられている。
医療者へのVaccine Hesitancy対策の一環として、2019年7月に健診会場で実際に対応する保健師への理解を深めてもらうために、富山医療圏の保健師に対する講演会を開催し、意見交換を行った。その後、保健師からの直接の相談も見られた。また、今後各保健センターで保健師にワクチン未接種者調査を依頼する予定であり、その点に関する相互理解も深める契機となった。同年10月には札幌小児科医会にて小児科医への講演会も実施し、様々な意見助言の集約を行った。地域ごとの違いは大きくないが、様々な医師が様々な経験を有しており、問題点の整理を進めている。
一般出版物の評価も進行中であり、大手検索サイトにおいて、予防接種へ批判的、否定的な内容のものを検索し、上位に出てきた5冊を選択し、著者背景や記載内容についてワクチンに関する論点を分類し、評価した。著者の背景は様々であったが、近年は医師の書籍が増加していた。評価として5点満点中平均4点を示し、高い評価となっているが、医学的な真偽を明確にしていく必要がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の予定通り進行しているが、相談会については参加者数の増加にまでは至っていない。参加人数が増加すると思っていること、聞きたいことを表現しづらくなり、障害となるため貴重な意見交換が得られにくくなる側面もあり、経過を見ていた。内容については概ね良い評価を得ており、今後は広報手段が問題となる。

Strategy for Future Research Activity

4か月健診、1歳半健診を利用したVaccine Hesitancy調査は進めていく予定である。また、多くの俗説が蔓延しており、それらの整理も進行中である。
相談会の広報手段については、ホームページ作成、ポスター作製も視野に入れ、準備を始めている。
当初より予定していた接種躊躇状況の確認を富山市の協力のもと、その基盤作りをさらに進めていく。
2020年春現在の状況はCOVID-19の蔓延により相談会開催が不可能となり、感染症対応に時間を取られる状況となっている。2020年度の研究の遅れは間違いないが、COVID-19によってワクチン関連の問題が新たに出てきており、こどもたちにとって均等に健康を享受できる社会体制作りに引き続き研究を深めていく。

Causes of Carryover

学会発表がやや少なめであった点と物品の買い控えを行っていたため、使用予定より少なめになっているが、次年度においてそれらを執行する予定は立てている。学会発表や意見交換による旅費使用を見込んでいるが、懸念はCOVID-19の蔓延による機会喪失である。現時点ですでに発表予定であった学会も中止となっている。研究全体の見通しが立ちづらい状況ではあるが、事務的な部分は進めていく。

  • Research Products

    (11 results)

All 2020 2019

All Journal Article (7 results) (of which Peer Reviewed: 3 results,  Open Access: 1 results) Presentation (4 results) (of which Invited: 2 results)

  • [Journal Article] 世界とわが国におけるVaccine Hesitancyとその脅威2020

    • Author(s)
      種市尋宙
    • Journal Title

      BIO Clinica

      Volume: 35 Pages: 136-139

  • [Journal Article] Two autopsy cases of sudden unexpected death from Dravet syndrome with novel de novo SCN1A variants2020

    • Author(s)
      Hata Yukiko、Oku Yuko、Taneichi Hiromichi、Tanaka Tomomi、Igarashi Noboru、Niida Yo、Nishida Naoki
    • Journal Title

      Brain and Development

      Volume: 42 Pages: 171~178

    • DOI

      10.1016/j.braindev.2019.10.005

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Clinical Characteristics of Saffold Virus Infection in Children2019

    • Author(s)
      Ugai Satoko、Iwaya Atsushi、Taneichi Hiromichi、Hirokawa Chika、Aizawa Yuta、Hatakeyama Shuji、Saitoh Akihiko
    • Journal Title

      The Pediatric Infectious Disease Journal

      Volume: 38 Pages: 781~785

    • DOI

      10.1097/INF.0000000000002298

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] 急性腎障害(急性腎不全)2019

    • Author(s)
      種市尋宙
    • Journal Title

      小児内科

      Volume: 51 Pages: 648-651

  • [Journal Article] 児童の臓器提供・臓器移植を考える2019

    • Author(s)
      種市尋宙
    • Journal Title

      Organ Biology

      Volume: 22 Pages: 23-29

  • [Journal Article] Mycoplasma pneumoniaeによる急性小脳失調症の1例2019

    • Author(s)
      堀江 貞志, 田中 朋美, 和田 拓也, 種市 尋宙, 足立 雄一
    • Journal Title

      小児内科

      Volume: 51 Pages: 1342-1345

  • [Journal Article] エチレングリコール中毒に対し血液透析とホメピゾールを併用した救命した小児2019

    • Author(s)
      村上 将啓, 種市 尋宙, 田中 朋美, 草開 祥平, 志田 しのぶ, 山崎 秀憲, 小池 勤, 藤田 友嗣, 足立 雄一
    • Journal Title

      日本小児科学会雑誌

      Volume: 123 Pages: 1032-1037

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 4ヵ月健診を利用したワクチン躊躇へのアプローチ2019

    • Author(s)
      種市 尋宙, 八木 信一
    • Organizer
      第51回日本小児感染症学会総会・学術集会
  • [Presentation] 子どもの臓器提供と終末期における家族支援2019

    • Author(s)
      種市尋宙
    • Organizer
      第15回日本移植・再生医療看護学会 学術集会
    • Invited
  • [Presentation] こどもの脳死下臓器提供の実際と課題2019

    • Author(s)
      種市尋宙
    • Organizer
      第35回腎移植・血管外科研究会
    • Invited
  • [Presentation] 脳機能停止と診断され、臓器提供を望まない場合でも、一定の集中治療は提供しうる2019

    • Author(s)
      種市尋宙,清水直樹
    • Organizer
      第122回 日本小児科学会学術集会

URL: 

Published: 2021-01-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi