2020 Fiscal Year Research-status Report
医療安全の観点から見た日本の感染症コンサルテーションの臨床アウトカムへの効果
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19K10501
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Tama Medical Center (Department of Clinical Research) |
Principal Investigator |
本田 仁 東京都立多摩総合医療センター(臨床研究・教育研修センター(臨床研究部)), 感染症科, 医長 (10770860)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 感染症コンサルテーション / 医療安全 |
Outline of Annual Research Achievements |
2000年の初頭より米国において医療安全、患者予後の観点からの感染症コンサルテーションの有用性は指摘されていた。米国では感染症医における感染症診療は極めて一般的であるが、日本では必ずしもそうでないことから日本における感染症医の役割を明確にすることが目的であり、感染症コンサルテーション終了後から退院までの感染症の発生や、抗菌薬治療における有害事象の発生を見ることも目的としている。実際に過去の研究では入院患者で抗菌薬が投与された症例において約20%の患者に何らかの有害事象が起きていることが知られている。そのため、コンサルテーションで適切化された感染症診療から、抗菌薬が投与されて、それらに関する有害事象が起きる状況がどのような状況であるのかはまだわかっていない。 また感染症コンサルトは終診という形で診療を終了することが多いがその適切なタイミングについてわかっていないのも現状である。すでに感染症コンサルテーションの実績数は年間800例程度当院で実施されているため、その中で適応にみあった患者は年間数百例いることを確認している、彼らの抗菌薬使用について、感染症のコンサルト終了後にどのような状況になっているのかを確認することが今回の研究の主旨でもある。現在すでに対象患者の絞込みは終了しているところであり、今後電子カルテのからのデータコレクションを実施する予定である。ただし新型コロナウイルス感染症の対応にかなり時間が取れていることがあり、研究の進捗経過に遅延が見られている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
小生の所属施設が東京都立病院であるため、新型コロナウイルス感染症の診療および感染対策にかなり追われているため
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Strategy for Future Research Activity |
後方視研究のため、電子カルテからの情報を引き出すことが重要であり、そのためのprotected timeを設ける予定である
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の対応におわれ、思うようになり研究が進んでいないため、研究費執行が滞っていること、海外の学会参加が中止になっており、渡米の機会も減っていることがあるためです。
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