2021 Fiscal Year Annual Research Report
Surgical education performed in the museum
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19K10507
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
藤原 道隆 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院教授 (70378222)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 手術教育 / 外科 / 博物館 / VRミュージアム |
Outline of Annual Research Achievements |
手術教育のような専門的医学教育においても,学習者が単なるトレースではなく,手術法確立の成り立ちも知った上で自ら考えながら修得する,いわばアクティブ・ラーニングが行えないか,と考えられる。本研究において,現在の手術方法の基盤となった機器の発展,原理を学べる「博物館」を構築し,そこで手術教育を実施するシステムを構築した。 2019年度に,本学の診療手技トレーニングセンターであるシミュレーションセンターの手術機器展示の中にトレーニング機器を配置して本研究の環境を整備し,引き続き2020年度当初に,手術機器の歴史的背景,原理,手技に関する映像も加えた説明も加え,自習も可能な博物館を構築した。この博物館において各種の手術講習会を実施する予定であったが,新型コロナ感染の状況で対面での実技講習が困難となった。 このため,博物館の構成を当初の構想から進めて,VR/AR(xR)技術を反映させたデジタル・ミュージアムの側面を強くし,オンラインで実施できる範囲を増やすことを目指した。具体的には,手術機器の説明を実機に重畳させるAR表示とした上に,これらをサイバー空間上にVR博物館として構築し,学外からのアクセスを可能にした。シミュレーションセンターはxRセンターとし,フィジカルな博物館とサイバー博物館の両方において手術教育を行う環境を作成した。講習会はレクチャーをZoomで行い,機器に関する博物館学習はHPからアクセスする構成にしたが,実技に関してはオンライン化がむずかしく,本研究期間内は,感染対策下で少人数のハンズオンを併用して限定的に行った。しかし,コロナ収束後も実技部分の一定のオンライン化は必要と考え,これまでの触覚研究の延長で手術機器の操作感を遠隔伝送する研究も開始した。これは,2022年度からの基盤研究(B)マルチモーダルVR技術を用いた外科実技教育に引き継ぎ,継続して行う予定である。
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Research Products
(5 results)