2020 Fiscal Year Research-status Report
本邦におけるデバイスラグの発生要因の探索と審査迅速化対策の効果に関する検討
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19K10514
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
福田 英克 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (80448711)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | デバイスラグ / レギュラトリーサイエンス / 医療機器 / 薬事承認 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本では医療機器の薬事承認が欧米よりも遅れることが多い。この現象は「デバイスラグ」と呼ばれている。デバイスラグの要因として開発相談・審査体制が不十分であることや審査基準が不明瞭であることが指摘されてきた。このような背景を踏まえ、医療機器審査の迅速化対策として、開発相談・審査体制の拡充および審査基準の明確化の推進などの対策が平成20年に導入された。しかし、申請者は未だにデバイスラグが改善していない疾患分野が存在することを観察した。この点に着眼し、本研究では、デバイスラグの発生要因や医療機器審査の迅速化対策の効果を、医療機器全体および疾患分野毎に分析する。本研究において、医療機器の早期承認の障害となっている原因を明らかにすることにより、デバイスラグ解消の対策を立案するための基盤となる知見を発信することを目指す。本研究成果は、日本国民に画期的医療を迅速に提供し、ひいては日本の健康長寿社会の確立に貢献することが期待される。令和元年度から令和2年度にかけて、医薬品医療機器総合機構、公益財団法人医療機器センターおよび米国食品医薬品局のホームページから、本研究の対象となる医療機器を同定し、デバイスラグに影響する潜在因子を抽出することによりデータベース構築に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
データベース構築に使用する審査報告書及び申請資料は内容が膨大なため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度は、デバイスラグに影響する潜在因子の抽出を完了し、デバイスラグに影響する因子の同定を行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナ蔓延の影響で、データベース構築の補助に係る人件費を使用する機会がなかったため。今年度以降は、データベース自動構築システムの開発のためのコンピュータおよびその周辺機器の購入を予定している。
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