2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of community-based educational program for multidisciplinary professionals to support ACP decisions
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19K10531
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
井上 真智子 浜松医科大学, 医学部, 特任教授 (80609090)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 惇 横浜市立大学, データサイエンス研究科, 講師 (80825076)
松井 智子 浜松医科大学, 医学部, 特任講師 (40886686)
樋口 智也 浜松医科大学, 医学部, 特任助教 (50888691)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アドバンス・ケア・プランニング / 多職種連携 / 地域医療・介護 / 情報共有 / 意思決定支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、一点目として、昨年度に引き続き、ACPに関するレクチャーを地域の医療・介護従事者および住民を対象に行った。さらに浜松市事業において、本レクチャーを踏まえ、各医療機関・訪問看護ステーション・介護事業所等で、ACPを職員に対して啓発する「ACPリーダー養成研修会」2回シリーズを、計2コース実施し、昨年度と合わせて計約100名が参加した。研修を受講したACPリーダーが各施設にてどのような実践を行ったかフォローアップを行う予定である。 二点目としては、米国ノースカロライナ大学Dr.Christine Kistlerらと共同し、「認知症をもつ高齢者へのACP実践ワークショップ」を計13回実施した。合計80名の医師と58名の医師以外職種が参加した。認知症に特化したACPのコミュニケーショントレーニングをビデオとロールプレイを用いて実施し、またコミュニケーションのポイントを記載したリーフレットを配布した。事後調査により参加者らはこのワークショップの有用性を認めていたが、具体的な現場での実践に結びつけるためにはさらなる改善が必要であるとわかった。 三点目としては、上記ワークショップで使用したACP実践ビデオの有用性を踏まえ、米国版を参考に日本版の開発を行った。日本では、まずACPの概念や意義の説明を行って患者・家族の準備状態を高めた上で、実際のACPを行うという二部構成が有用であると考えられた。そこで、認知症初期の患者への外来でのACP実践ビデオを開発した(各7分×2)。開発にあたり、プライマリ・ケア医や看護師らとディスカッションを行い、より日本の文化に適したコミュニケーションを取りいれるとともに、視聴者の学習ポイントを明示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
レクチャーやACPツールを活用した研修、ビデオ・ロールプレイを活用した研修の実践、新たな日本版ビデオ開発を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
日本版ACPビデオを用いた実践研修を具体化する。また、本研究からわかった日本の地域医療におけるACP実践の課題として①(比較的健康な段階からの)住民やかかりつけ医の間での共通理解、②(急性増悪期の)急性期医療機関との連携、があげられたため、次の課題としてはフェーズやセッティングの変化があってもACPのプロセスが継続し、情報共有されるためのモデル化を目指す。
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Causes of Carryover |
COVID-19のため国際学会参加ができなかったこと、論文掲載費用がかからなかったことが理由として挙げられる。次年度は、論文掲載費用に加え、教材動画開発のために使用する予定である。
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