2023 Fiscal Year Annual Research Report
ピアサポーター参加型のがん相談支援ネットワークモデルの開発
Project/Area Number |
19K10560
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
武富 由美子 佐賀大学, 医学部, 准教授 (20750342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊谷 有記 佐賀大学, 医学部, 准教授 (10382433)
坂本 麻衣子 佐賀大学, 医学部, 准教授 (10720196)
田渕 康子 佐賀大学, 医学部, 教授 (90382431)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ピアサポート / がん相談支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は地域統括相談支援センターのがん相談員が捉える役割に対する認識を質的に分析し、East Asian Forum of Nursing Scholars 27th で発表した。がん相談員は看護師2名と保健師1名で、経験年数は4~6年であった。がん相談員は「がんの疑いや告知」「再発に伴う戸惑いや不安」「今後の生き方の模索」などの【相談者の思いの傾聴】、「治療へ向かう気持ちの後押し」「医師との関係性保持」「仕事の調整」などの【治療継続の支援】、「アピアランスケア」「緩和ケア」「グリーフケア」の【療養生活に関する情報提供】、【ピアサポーターや社会福祉士との連携】や【長期的かつ定期的な相談】を役割と認識していた。 診断時に全ての患者にがん相談に関する情報提供を行うことで、相談員が長期的に患者や家族の心理・社会的苦痛を軽減し、治療と療養、社会生活をサポートする役割を担うことができ、患者や家族の生活の質を高めることが期待できることが示唆された。 また、第46回日本死の臨床研究会にて、がん相談員やピアサポーターから長期的に支援を受けた患者へのインタビューから、子育て世代の乳がん患者に必要なサポートの内容や環境について明らかにし、発表した。子育ての時期にがんの告知を受けることは、計り知れない不安と焦りに苛まれる。しかし、病院内の医師や看護師、薬剤師、MSW,臨床心理士、ピア・サポートや患者サロンなどのコミュニティなど多方面からの心理的サポートを取り入れることで、子どもたちとの関わり方や治療に対する態度、将来の展望にポジティブな影響を与えることが示唆された。 さらにピア・サポートを受けたがんサバイバー5名にインタビューを実施し、分析中である。
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Research Products
(2 results)