2021 Fiscal Year Research-status Report
健康長寿関連指標を規定する遺伝・環境要因の包括的解析と健康リスクの予知予測
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19K10581
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
竹下 達也 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (20150310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 景一 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (70416387)
朝村 真一 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20340804)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 動脈硬化 / 内臓脂肪面積 / メタボリックシンドローム / 疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
地域住民1302人(男性598人、女性703人)について、生体電気インピーダンス分析法により測定した内臓脂肪面積(VFA)と、動脈硬化指標(上腕足首間脈波伝播速度(baPWV)、頚動脈内中膜厚(cIMT))およびその他の健康指標との関連性の検討を行った。 年齢により、60歳以下の低年齢群と、61歳以上の高年齢群に分けて解析を行った。 まず健康指標については、血圧、中性脂肪値、HDL-コレステロール値、HbA1c値など、いずれも男女ともに、低年齢群の方が高年齢群よりも、やや関連性が強い傾向がみられた。baPWVについては、男女ともに、低年齢群ではVFAと関連がみられたが、高年齢群では関連がみられなかった。cIMTについては、男性では、年齢に関わらずVFAと関連がみられたが、女性では、低年齢群においてのみVFAと関連がみられ、高年齢群ではVFAと関連する傾向はみられたが有意ではなかった。 今回の研究により、VFAとbaPWV及びcIMTとの関連性が、年齢によって異なることが示唆された。また、侵襲性の少ない生体電気インピーダンス分析法を用いたVFAの測定値が、動脈硬化指標及び動脈硬化に関わる健康指標と関連することが明らかになり、本方法の有用性を示すことができた。今後は、この方法を用いて、baPWV及びcIMTの経年変化量への影響を解析し、本方法の、健康長寿に向けてのリスク予知のためのツールとしての有用性の検証を進めていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
地域住民の内臓脂肪面積を測定し、関連する要因を明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、今回の成果をもとに、内臓脂肪面積が健康度に及ぼす影響を縦断的に明らかにしていく予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響による健診参加者の制限などがあり、参加者のリクルートが遅れ気味であるため、研究期間の延長と予算執行の遅れが生じている。2022年度には、遅れを取り戻し、解析を完了できる見込みである。
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