2021 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of Adverse effects with Vero-cell-derived Japanese Encephalitis vaccine for using notified data
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19K10591
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
新井 智 国立感染症研究所, 感染症疫学センター, 室長 (80321868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森野 紗衣子 国立感染症研究所, 感染症疫学センター, 主任研究官 (00612722)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ワクチン / 副反応 / 細胞培養日本脳炎ワクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年12月から新型コロナウイルスの流行が報告されているが、2021年度は1月から3月にかけて緊急事態措置、4月下旬から8月初旬ごろまでのまん延防止等重点措置、8月から9月にかけて再度実施された緊急事態措置、更にその後年末にかけて流行が報告されたオミクロン株など変異ウイルスによる流行により、例年よりも日本脳炎ワクチンの接種率が低下していたことが確認されている。副反応報告数についても接種数の低下に起因したと予想される報告数の減少が確認されている。2021年1月から12月31日までに2,737,360回接種され、23例(2021年接種分)の副反応が報告された。そのうち重篤例としての報告は13例(1例は四半期報告期間外で報告)であった。これまでにも日本脳炎ワクチンの副反応報告は、接種回数の多い3歳児からの報告頻度が高く、2021年も全体の26%を占めていた。2021年の接種における発生頻度は0.47/10万接種、2013年4月1日以降累積接種においても10万接種あたり0.72でこれまで報告されてきた副反応の発生割合と比べても低い値であった。2021年は新型コロナウイルスの流行の影響もあり、全体としてワクチン接種が低調であった。今年度はキャッチアップの目的も含めて、ワクチン接種回数が増加する可能性があり、副反応報告も増加する可能性があり注視していく必要がある。10万接種あたり1未満の頻度の低い現象を解析する為、自然発生する他疾患の影響が結果に大きく作用する可能性がある。症例の因果関係について慎重に解析を行い、丁寧な事例解析を進めていく計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年は、新型コロナウイルス流行に伴い、研究所での勤務が抑制され、研究に従事できる絶対的な時間が制限された。その為、研究データへのアクセスも制限され研究の進行が遅れた。本年は、その遅れを取り戻すため、積極的な解析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、送れている解析を取り戻すため、新たに研究協力者とデータマイニングを行い、副反応報告データの全文解析を行い積極的にリスク因子検出を進める。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス流行により、研究遂行が困難であったため。
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