2021 Fiscal Year Annual Research Report
An analysis of HIV replication competence related to epidemic and disease development
Project/Area Number |
19K10600
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
景山 誠二 鳥取大学, 医学部, 教授 (60252706)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ヒト免疫不全ウイルス / エイズ / 増殖能診断開発 / エイズ流行予防 / エイズ発症予防 / 責任遺伝子 / 純系ウイルス作成 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】 ヒト免疫不全ウイルスの増殖能(HIV)とエイズ流行・エイズ発症予防対策の新たな診断指標の開発:ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の増殖能が、ある閾値以上に高い場合、効率よく免疫の制御をすり抜け、感染連鎖を引き起こし、地域的流行に導くと考えられる。一方で、このウイルスは無症候キャリアをエイズに導きやすいと考えられる。そこで、増殖能の診断学上の意義を定め、増殖能診断開発に向けた取組を企画した。 【結果】 (初年度)HIV増殖能の比較:初代単核細胞培養系を用いて、抗HIV抗体陽性者の血清・血漿からHIVを増殖させ流行株を確保した。引き続き、同細胞に再感染させ増殖曲線を描くことにより、増殖能の違いを観察した。(Seiji Kageyama et al, JIAPAC 2019) (2年度)耐性遺伝子を持たないウイルスの増殖能が治療薬処方に与える影響:薬剤耐性遺伝子を持つHIV株に対して、通常量の薬剤では制御出来ない場合がある。それに対し、薬剤耐性遺伝子を持たないHIV株であっても増殖能が高い場合は、通常量の薬剤では制御出来ない場合がある可能性を示した。高い増殖能株に向いた薬剤の選択が必要であり、増殖能診断の開発が求められる。(Alfredo Jr. A. Hinay et al 投稿予定) (3年度)増殖能診断開発に向けた増殖能を決定する責任遺伝子の探索:HIVの遺伝子配列の中に増殖能に大きく影響する責任遺伝子があると仮定し、高いウイルス増殖能を持つ株と比較的低い増殖を示した株の2つを代表株として特定した。この2つの臨床分離株からRT-PCR法によってcDNAを作成、全長を4分割して繋ぎ合わせ、市販のpCR-4TOPOと結合した。NucleofecterTMシステムを利用して末梢血単核細胞に導入し、純系HIV株を作成した。
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Research Products
(1 results)