2020 Fiscal Year Research-status Report
Molecular epidemiological study to examine the associations between chest X-ray and risk of pediatric inflammatory bowel disease
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19K10605
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
内山 浩志 獨協医科大学, 医学部, 講師 (00711318)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小橋 元 獨協医科大学, 医学部, 教授 (60270782)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 小児炎症性腸疾患 / 遺伝-環境交互作用 / 一塩基多型 / 医療被ばく |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度、自記式調査票の記入内容と解析用電子データの内容との看過できない重大な問題の対応を行い、年度末に小児IBD研究の継続が正式に承認され、本年度は中断となっていた小児クローン病と受動喫煙の論文発表やビタミンD受容体の一塩基多型(SNPs)タイピングの再開から開始した。 小児クローン病と受動喫煙の関連においては、喫煙者か非喫煙者かのようなカテゴリカルな分類による統計解析では受動喫煙と小児炎症性腸疾患発症との間に有意な関連は見られなかったが、放射性被ばくにおける吸入摂取モデルを応用した量-反応関係モデルを新たに導入することにより、母親が喫煙することによる児の受動喫煙と小児クローン病発症との間に統計的有意な関連があることを明らかにすることが出来た。この結果を論文としてまとめ、International Journal of Environmental Research and Public Health 誌に投稿、2020年4月に掲載された。また、小児潰瘍性大腸炎で同居していない祖父母の喫煙との関連が疑われる結果が得られたため、現在、解析を進めているところである。 SNPsタイピングについては、本研究参加者258名中、唾液サンプル提供者256名について、DNA抽出からビタミンD受容体のSNPsのうち、4か所のSNPsタイピングを行い、現在データ解析中である。また、256名中10名についてはDNAが抽出できておらず、現在その原因追求と対策検討を行っているところである。同時に、本研究で当初予定していた遺伝子のSNPsタイピングのうち、TP53遺伝子についてはPCR-RFLP法によるタイピングが進行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度、統計解析用データセット(電子データ)に看過できない問題があり、その対応にほぼ一年を費やすこととなった。そのため、本年度開始時点で既に一年遅れとなってしまっていた。また、本年度は新型コロナウイルスの影響によりオンライン講義や実習対応など、予期出来なかった教員業務が多数発生すると同時に、昨年10月からは産学官連携コーディネーターに任命され、産学官連携支援業務にも対応しなければならなくなり、一年分の遅れを取り戻すどころかさらに遅れが生じることとなってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
DNA損傷や細胞周期の調整機能により、DNA損傷による遺伝子異常を抑制する働きを持つTP53遺伝子の一塩基多型について、PCR-RFLP法によるタイピングを開始しており、今後、TP53と対をなすと言われているMDM2遺伝子や当初の計画にある放射線によるシグナル伝達の変化に関連する遺伝子のSNPsタイピングを進め、本研究を推進する。 当初計画していた新規リクルートによる研究規模拡大については、昨今の新型コロナウイルス感染症による影響が来年度以降も引き続き考えられるため、本研究では新規リクルートは行わない方向で研究計画を変更する予定である。
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Causes of Carryover |
昨年度、統計解析用データセット(電子データ)に看過できない問題があり、その対応にほぼ一年を費やすこととなった。そのため、本年度開始時点で既に一年遅れとなってしまっていた。また、本年度は新型コロナウイルスの影響によりオンライン講義や実習対応など、予期出来なかった教員業務が多数発生すると同時に、昨年10月からは産学官連携コーディネーターとして産学官連携支援業務にも対応しなければならず、一年分の遅れを取り戻すどころかさらに遅れが生じてしまった。 本年度末より放射線によるシグナル伝達の変化に関連する遺伝子の一塩基多型解析を開始しており、次年度はさらに推進するために使用する。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Association between Passive Smoking from the Mother and Pediatric Crohn’s Disease: A Japanese Multicenter Study2020
Author(s)
Koji Uchiyama, Yasuo Haruyama, Hiromi Shiraishi, Kiyohiko Katahira, Daiki Abukawa, Takashi Ishige, Hitoshi Tajiri, Keiichi Uchida, Kan Uchiyama, Masakazu Washio, Erika Kobashi, Atsuko Maekawa, Kazushi Okamoto, Toshimi Sairenchi, Yuka Imamura, Shuji Ohhira, Akira Hata, and Gen Kobashi
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Journal Title
International Journal of Environmental Research and Public Health
Volume: 17
Pages: 2926
DOI
Peer Reviewed / Open Access