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2019 Fiscal Year Research-status Report

飲食物の微生物汚染と胆嚢がん発症の関係及び本症早期診断のための血液検査体系の確立

Research Project

Project/Area Number 19K10607
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

生駒 俊和  新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60612744)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 土屋 康雄  新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60334679)
浅井 孝夫  新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (60612736)
中村 和利  新潟大学, 医歯学系, 教授 (70207869)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords胆嚢がん / インド / 環境要因 / 飲料水汚染 / 細菌
Outline of Annual Research Achievements

2019年度の計画は、バナラス・ヒンドゥー大学(BHU)、医学部、外科学教室教授のProf. Puneetと研究打合せを行い、血液採取法、血清保存法、試料輸送方法などを確認すること、及びBHUと新潟医療福祉大学で倫理委員会の承認を得た後、本研究を開始することであった。さらに、2019年度には、胆嚢がん患者宅で飲食に利用している水試料を採取し、DNA抽出後に水試料中の細菌叢を明らかにすること、及び血液試料採取することであった。
2019年9月にBHUを訪問し、研究打合せ後水試料の採取を行った。BHUで胆嚢がんと診断された胆嚢がん患者10名の家庭を訪問し、飲食に使用している井戸水20Lをポリエチレン容器に採取した。採取した水は、BHUの実験室で吸引ろ過し、試料中の懸濁粒子を捕捉、濃縮した。吸引ろ過後のメンブレンフィルターを遠沈管に入れ、日本に持ち帰った。その後、メンブレンフィルター上からのDNA抽出は、市販のDNA抽出・精製キット(Power Water DNA Isolation Kit, MBL社)を用いて行い、抽出後のDNAをメタゲノム解析し水試料中の細菌叢の解明を行った。その結果、水試料からのDNA抽出は10試料中5試料のみであった。検出された菌種は、AcinetobacterやFlavobacteriumなどであり、事前に予想していた腸チフス菌やヘリコバクター ピロリ菌は検出されなかった。
血液試料は、2020年末までに胆嚢がん患者、胆石症患者、健常者から各々100例採取するようにProf. Puneetに依頼し、了解を得た。しかし、2020年3月からインド全土はCOVID-19感染症の蔓延防止のためロックアウトされており、期限までに採取が終了できるかどうかは不明である。不可能であった場合はさらに採取期間を延長し、目的とした試料数を確保できるように依頼する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2019年度に予定していた以下を遂行できたため
2019年9月、BHUでProf. Puneetと本研究に関する打合せができたこと。インド(BHU)および日本(新潟医療福祉大学)で倫理委員会の承認を受け、本研究をスタートすることができたこと。2019年9月、BHUで胆嚢がんと診断された患者10名の家庭を訪問し、飲食に使用している井戸水を採取、DNA抽出後にメタゲノム解析を実施できた。胆嚢がん患者、胆石症患者、健常者からの血液採取をスタートできたこと。
しかし、インドにおけるCOVID-19 感染症の蔓延防止のためインド政府が実施しているロックアウトが長引く場合、2020年12月末までに目的とした試料数(各100例)を採取することが不可能となる可能性が残されている。

Strategy for Future Research Activity

2020年度の計画は、血清試料の受領、日本への搬入、血液検査、データ入力を予定している。目標とした試料数(胆嚢がん患者、胆石症患者、健常者、各々100例)が採取され次第、BHUを訪問し試料を受領、冷凍状態で日本に持ち込む。血清を解凍後、以下の血液検査項目の測定を行い、その結果をコンピュータに入力する。胆道系の検査項目として、総・直接ビリルビン、アルカリフォスファターゼ、γGT、AST、ALT、腫瘍マーカーなどの項目はCEA、CA19-9 、Span-1、DUPAN-2、CRP、アルブミンを予定している。
2021年度の計画は、血清アフラトキシンB1濃度測定、統計解析、研究成果の還元を予定している。2020年度に受領した試料を用いてアフラトキシンB1 濃度測定を行う。市販キット (Aflatoxin DNA Adduct Competitive ELISA Kit、CBL社) を用いて血清中の総アフラトキシンB1-DNA付加物、開環と閉環フォーム両方を検出する。
測定後の全てのデータを専用コンピュータに入力し、統計解析ソフトSTATA (ライトストーン社)で解析する。胆嚢がん患者、胆石症患者、健常者の3群間の値の比較やがんのステージ分類毎による値の比較を行う。各検査、及び組み合わせ検査で胆嚢がんの有無をどの程度的確に診断できるかを明らかにする。本研究で得られた成果を還元するため、インドのがん関連学会において発表する。
COVID-19感染のため試料採取が遅れた場合、採取期間を半年程度延長し、2020年度と2021年度に測定予定の項目を2021年度に同時に検査することを考えている。

Causes of Carryover

メタゲノム解析の見積額が予算より高額であったため34万円の前倒し支出をお願いし、入金があった。しかし、予定していた10件の解析のうち、菌が検出できたのは5件で、金額も22万円を使用したのみであった。このため、差額の12万円が次年度以降への繰り越しとして残った。前倒し請求した額は、2020年度に予定している血液検査、及び2021年度に予定している血清アフラトキシンB1濃度測定のための費用から削って捻出したことから、2020年度の血液検査費用として使用する予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2020 2019 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Int'l Joint Research] バナラス・ヒンドゥー大学(インド)

    • Country Name
      INDIA
    • Counterpart Institution
      バナラス・ヒンドゥー大学
  • [Journal Article] Carcinogen Metabolism Pathway and Tumor Suppressor Gene Polymorphisms and Gallbladder Cancer Risk in North Indians: A Hospital-Based Case-Control Study2019

    • Author(s)
      Takao Asai, Yasuo Tsuchiya, Kumudesh Mishra, Anu Behari, Pooja Shukla, Toshikazu Ikoma, Vinay K Kapoor, Kazutoshi Nakamura
    • Journal Title

      Asian Pac J Cancer Prev

      Volume: 20 Pages: 3643-3647

    • DOI

      doi: 10.31557/APJCP.2019.20.12.3643.

    • Peer Reviewed / Int'l Joint Research
  • [Presentation] Lack of association between genetic variants involved in lipid metabolism and gallbladder cancer risk in North Indians2020

    • Author(s)
      Ikoma T, Tsuchiya Y, Eguchi M, Mishra K, Behari A, Kapoor VK
    • Organizer
      8th Annual Conference of Molecular Pathology Association of India
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2021-01-27  

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