2021 Fiscal Year Annual Research Report
The effects of fluoride on central nervous system from the standpoints of difference of sensitivity
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19K10612
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
角田 正史 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 衛生学公衆衛生学, 教授 (00271221)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | フッ素 / 神経毒性 / 成長抑制 / オープンフィールド試験 / PPI test / 尿管結紮 / 二世代 |
Outline of Annual Research Achievements |
環境汚染物質として知られるフッ素について、ラットを用い二世代曝露を行った。妊娠ラットを用い、飲み水を介してフッ素を0, 150ppmの濃度で投与した。離乳時にF1群を雄、雌に分けた上で、0ppmF1群はそのまま0ppm投与継続(CC群)、150ppmF1群は、雄、雌毎に0ppm投与群(FC群)、150ppm継続投与群(FF群)として投与を継続した。投与期間を通じて体重の測定を行った。12週令時に行動学試験(フィールド試験及びPrepulse inhibition (PPI) test)を行って神経系への影響を評価した。PPI testは120dB単独の聴覚刺激に対する驚愕反応と70, 75,80dBのprepulseがあった場合の120dBの聴覚刺激に対する驚愕反応を比較して、prepulseによる抑制を示す%PPIにより評価した。体重に関しては雄においてFF群の体重がFC群、CC群に比べて有意に低かった。行動学試験に関しては、オープンフィールド試験については雄雌ともに群間で有意な差は見られなかったが、PPI testに関しては雄についてprepulseが70dBであった場合の%PPIの平均値がCC群に比べ、FC群、FF群で有意に低かった。他のprepulseに関しては群間で有意性は示さなかった。雌に関しては%PPIについて群間で有意性を示さなかった。以上からフッ素の経胎盤・経母乳、発達期曝露によって顕著な成長抑制が雄に観察され、PPI testの結果からフッ素の経胎盤・経母乳曝露が、雄の適応に影響する可能性が示唆された。またもうひとつの感受性が高い可能性がある個体として、尿管結紮を行った成獣雄ラットについて、フッ素を飲み水を介して2週間投与して、行動学試験で対照と比較を行ったが、こちらはフッ素曝露群と対照群で有意な差はなかった。
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Research Products
(3 results)