2019 Fiscal Year Research-status Report
Deep Learningによる感染症流行予測モデルの構築に関する研究
Project/Area Number |
19K10614
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
内田 満夫 群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (00377251)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | Deep learning / 定点報告 / 全数報告 / 保健所 / 感染症 / AI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,既存の感染症報告データを用い,Deep learning(DL)の技術を利用して今後の感染症の流行を推測することを目的とした。平成31年度(令和元年度)は,DLの学習モデルを構築するため,過去の感染症データを収集して評価することを計画した。まず研究代表者は,群馬大学における「人を対象とする医学系研究倫理審査委員会」に申請し,本研究が2次データを用いた解析であり,個人情報は用いずに安全に研究ができることを示し,迅速審査で研究の承認を得た。次に,群馬県の厚生部および衛生環境研究所の担当者と研究目的について打ち合わせをおこなった。続いて,群馬県下の保健所12か所を統括する保健所長会の代表者の先生とも打ち合わせをおこない,研究の意義を説明し,研究内容に賛同を得ることができた。その結果,保健所において収集する届け出感染症について,定点報告と全数報告の感染症を,週報および月報データを入手することが可能になった。また過去約10年分の同じデータを入手できることを確認した。その後は群馬県衛生環境研究所の担当者より,過去データを抽出して送付してもらった。また定期的に週報および月報データを送付いただく体制を整えることができた。研究者側では,Python3によるプログラミングの準備を整え,過去のサンプルデータよりパイロット的な評価をおこない,DLを行うことができることを確認できた。以上,本年度はデータ収集のための下準備を整え,計画通りに進めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成31年度(令和元年度)は,データの収集を主目的としていた。予定通り今後のデータ収集環境が整い,また過去の感染症のデータも収集できた。したがって,研究は予定通りに進行していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度は,研究計画に沿うと,Pythonのプログラムを用いて,得られた感染症データから再帰型ニューラルネットワーク(Recurrent neural network)のモデルを構築して,DLを行うことを計画している。さらに全県的な評価だけでなく,保健所の管轄領域別の流行予測を試みるなど,地域の多様性を考慮した検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
当初の予定よりも早く論文を執筆する機会があり前倒し請求をおこなったが,論文出版にかかる費用は請求額を下回ったため,次年度使用額が生じた。今後も,論文を執筆する可能性が引き続きあるため,研究費の予算の総額は予定通り必要であると考えられる。
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Research Products
(3 results)