2019 Fiscal Year Research-status Report
社会資源が限られた市町村が取り組む糖尿病管理予防プログラムの長期的効果の検討
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19K10628
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
柴崎 智美 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (20235568)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 糖尿病予防 / 社会資源 / 高齢化 / 長期的効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元(2019)年度は、町との合意形成ならびに、先行して小値賀町内での過去のデータの整理、小値賀町が取り組む健康おぢか21計画策定の協力、倫理申請を実施した。 本研究は20年以上長きにわたる町主体の取組の成果を町との協力の下で実施するものであり、研究協力者のみならず、町幹部とも直接打ち合わせを行い、研究協定の締結について、研究の全面的な協力について了解を得た。その上で研究打ち合わせ会議を現地で2回、Webで1回実施した。 当該地域保健師が中心となって、今後の住民の健康づくり施策立案のための利用も視野に入れて、追跡対象者データの整理と介入状況調査を進めている。また、令和2(2020)年度実施予定の糖尿病検診時に行う調査の実施に向けて、調査票の作成、実施方法の検討を行った。 令和元(2019)年度が当該地域においては,健康日本21市町村計画(健康おぢか21第3期計画)立案に取り組む年度でもあったため、町の要請を受けて、無記名の住民アンケートの実施、データの分析、結果のまとめを作成し、町に提供した。また、この住民アンケートの分析から、高齢者における主観的健康感と一部の生活習慣との関連を明らかにし、町に報告するとともに、町民が参加する計画策定委員会においてその結果について講演した。この結果から、今後実施する本研究の調査票に主観的健康感を取り入れていく方向での合意を町担当者とすることができた。 これらの準備状況を踏まえて,研究協定書の締結、対象者の同意の取得、糖尿病検診実施に向けて、令和2(2020)年2月に埼玉医科大学倫理審査委員会に本研究の倫理申請を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和元(2019)年度は、当該地域では健康づくり計画の立案に年度の前半は尽力していたこともあり、研究代表者もその協力を実施していた。このため、研究の着手が若干遅れた。 令和2(2020)年1月下旬より新型コロナウイルス感染症流行が始まり、2月下旬には流行拡大が危惧されるようになった。研究対象地域は人口2300人の少離島であり、高齢化率約50%と高い。また研究代表者は感染流行地である埼玉県を研究ベースとしているため、直接当該地域に出向いての調査、データの整理等を自粛せざるを得なくなった。 また、令和2(2020)年度に予定されていた健康診断も実施が遅れており、集団で実施する方向で検討していた調査の実施について改めて町との調整を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
倫理委員会での承認後、町との研究協定締結する。新型コロナウイルスの流行再燃が危惧されるため、健康診断の実施も変更されている。対面調査でなければならない調査の実施方法を町と検討する。対面調査でない調査を先行して実施する予定である。 ただし、研究計画の見直しを行うことが必要となると考えられる。その際は、倫理審査委員会への再申請(変更申請)が必要となるため、速やかに申請ができるよう準備を進める。
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Causes of Carryover |
町との調整が遅れ倫理申請が遅れたために、住民に対するアンケート調査の実施ができなかったこと、新型コロナウイルス感染症の流行が始まってしまったため、当該地域に出向いての調査が実施できなかったことが上げられる。Webでの会議が順調に実施できるように,環境の整備を行う。また、現地での協力者の人数を増やし、研究を進める。そのための謝金として使用していく予定である。
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