2022 Fiscal Year Annual Research Report
Efficacy of the human papillomavirus vaccine against HPV infection in the pharynx?
Project/Area Number |
19K10640
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
関根 正幸 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (70345502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榎本 隆之 新潟大学, 医歯学系, 特任教授 (90283754)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | HPVワクチン / 中咽頭癌 / HPV感染 |
Outline of Annual Research Achievements |
HPV関連中咽頭癌は、子宮頸癌と同様にハイリスクHPV感染が原因と考えられているが、その自然史は未解明のままである。子宮頸癌はハイリスクHPV型の持続感染により、その一部が子宮頸部上皮内腫瘍を経て子宮頸癌に至ることが解明され、若年からの子宮頸癌検診の有効性が示され実践されている。一方で中咽頭癌では、自然史が未解明であることより無症状の時点での早期発見が困難であり、子宮頸癌とは癌組織におけるHPV感染プロファイルも異なる。本研究は「HPVワクチンにより口腔(中咽頭)におけるHPV感染予防効果が期待できるか?」をリサーチクエスチョンとして、HPVワクチンによる咽頭でのHPV感染予防、HPV感染リスクと性的活動性の相関、子宮頸部と咽頭の感染状況の違いを解析する研究である。新潟市の20代健常者を対象とし、性的活動性(初交年齢と経験人数)とワクチン接種状況のアンケート調査を行い、うがい液を用いてHPVジェノタイピング検査を行った。 コロナ渦のためうがい液を用いた検体収集が予定通りには進まず、研究登録者は295例に留まった。登録者は、女性が268名(90.9%)、男性が27名(9.1%)であった。うちアンケートの回答者は、128名(43.4%)であった。うがい液を用いたHPVジェノタイピング検査の解析結果では、295例の全例でHPV感染を認めなかった。 以上の結果からは、日本人20代の口腔内HPV感染率は欧米よりも低率であることが示唆された。
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Research Products
(4 results)