2019 Fiscal Year Research-status Report
地域在住高齢者の運転停止のプロセスとその後の健康への影響に関する研究
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19K10641
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
平井 寛 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (20387749)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 高齢者 / 運転 / 介護予防 / 公共交通 / 交通量 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究のプロセスは大きく①郵送調査の実施,②環境データの作成,③縦断データの作成と分析の3つである. ①については,2019年11月に愛知県の1自治体に居住する要介護認定を受けていない高齢者4000名に郵送調査を実施した.この調査のデータクリーニングを実施中である. ②については,運転停止と運転停止後の活動性に関連する環境要因として公共交通,交通量,道路,小売店,病院へのアクセシビリティを想定している.公共交通については,高齢者の居住地区からバス停までの距離の算出を行った.路線図,バス時刻表の情報を国土数値情報,バス会社のサイトから収集し,地理情報システムを用いて1日当たりの運行本数別に高齢者の居住地区からの道路距離を計測した.このデータを用いて,バス停までの距離が短くても,運行本数が少ない場合はあまり利用できない可能性もある.どの程度の運行本数を持つバス停までの距離が高齢者の利用につながるかを検討することが可能になる.交通量・道路については道路幅員の大きい道路,交通量が多いと推計される道路までの距離と10㎞圏内の道路密度で評価を行った. ③については,これまでの調査との結合を行い縦断データを作成中である また,これまでの同地域での調査データと追跡データを用いて,運転を停止した高齢者と継続した高齢者を追跡し要介護状態への移行または死亡しやすさにおける違いを検討した分析を行い,分析結果をまとめた論文を投稿し受理された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①郵送調査の実施,②環境データの作成,③縦断データの作成のすべてにおいて予定通りに実施できた.一部,②の環境データについて,小売店へのアクセシビリティのデータが未完成であるが,おおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
一部未完成な環境データの作成を行う.データクリーニングと縦断データの作成を進め,完成次第,本研究の目的である,①高齢者が自家用車の運転を停止する要因の検討,②運転停止後の活動性の低下や健康の喪失の状況の記述と関連要因の検討を行い,分析結果を学会で報告し,論文執筆を行う.
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Causes of Carryover |
データベース購入に充てる予定だったが不足したため,次年度分と合わせて購入する予定である.
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Research Products
(2 results)