2021 Fiscal Year Research-status Report
大腿部CTによる筋肉量・筋肉内脂肪、フレイル、潜在性動脈硬化の関連:第2期調査
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19K10642
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
門脇 紗也佳 滋賀医科大学, 医学部, 客員助教 (60510344)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤吉 朗 滋賀医科大学, 医学部, 客員教授 (10567077)
三浦 克之 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90257452)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 潜在性動脈硬化 / 異所性脂肪 / 大腿筋肉面積 / フレイル |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者の割合が今なお増加しつづける本邦において、要介護状態の前段階ともいえる虚弱状態である「フレイル」がますます注目されている。本申請の前身である「大腿部CTによる筋肉内異所性脂肪および筋肉量、運動機能と潜在動脈硬化との関連」(基盤(C):2016-2018年度)は、本研究の基となる研究であるSESSA-Women(基盤(A))の付随課題であり、本申請はこのSESSA-Women研究の第2期調査に対応して、引き続きフレイルの調査および大腿部CT検査・画像解析を完遂しようとするものである。 本申請の目的は、一般女性集団を対象とし、(a)大腿部CTによる筋肉内異所性脂肪および筋肉量、運動機能と潜在性動脈硬化との関連を明らかにする、という第1期の調査を完遂すること、(b)第1期の中間解析の結果に基づき、①精密な活動量計による生活活動のデータと②フレイル・③大腿筋の面積および異所性脂肪の割合・④潜在性動脈硬化の3項目との関連を明らかにすること、である。 2021年度は、2020年度に引き続き、SESSA-Women研究参加者について以下のデータの収集・蓄積を行い、CT画像から大腿の筋肉や脂肪に関する以下の(A)~(C)の指標の計測作業を行った。 (A)大腿中央部のCT撮影及び大腿筋群の横断面積・筋肉内や筋肉間の脂肪面積(異所性脂肪)の計測:SESSA-Wome研究の第一期に引き続き、大腿中央部のCT撮影を行った。また、筋肉内異所性脂肪および筋肉量の計測を開始した。 (B)運動機能検査の実施・フレイルに関する問診:SESSA-Women研究の第一期に引き続き、握力・5m歩行テスト・片脚立位保持最大時間・Functional reach test(動的バランス能力の評価)・Timed up and go test(歩行能力や動的バランス、敏捷性等の評価)を行った。 (C) 生活活動の程度の計測:研究参加者に活動量計(オムロンActive style Pro HJA-750C)の1週間装着を依頼し、データを収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19拡大に伴うその後の拡散防止のため、SESSA-women研究の調査を2020年度は半年以上、2021年度は約3ヶ月の間、延期せざるを得なかった。その影響のため、SESSA-Women研究の進捗が当初の予定よりやや遅れている。それに伴い、関連研究である本研究もやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は2020年度・2021年度に延期されたSESSA-women研究の調査が10月末まで行われる予定である。 研究代表者は昨年度に引き続き、データの収集・蓄積を行い、解析のための環境を整え、CT画像から大腿の筋肉や脂肪に関する計測作業を続行する。SESSA-Women研究終了後よりデータ解析を開始する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由:2020年度については、150万円の予算のうち、約7割が次年度使用額となった。SESSA-Women研究の調査について、COVID-19拡大に伴う緊急事態宣言とその後の拡大防止措置を受け、2020年度は半年以上、2021年度は約3ヶ月の間参加者を大学内の調査施設に呼び出して行う調査が出来なかったためである。また、学会参加や情報収集を目的とした出張が制限されていたため、研究者の学会参加費やその旅費、研究分担者の直接経費の拠出についても次年度以降の拠出とした。 使用計画:SESSA-Women の調査については、2022年5月現在は再開しているため、当初の予算計画通りの額について年度を繰り越して拠出する。調査終了後、当初今年度に拠出予定であった解析や成果発表にかかる経費について順次執行する予定である。
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