2019 Fiscal Year Research-status Report
Parent-child sleep improvement application development by growth hack theory and its epidemiological verification
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19K10645
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
笹澤 吉明 琉球大学, 教育学部, 准教授 (50292587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
姜 東植 琉球大学, 工学部, 准教授 (00315459)
小林 稔 文教大学, 教育学部, 教授 (70336353)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 睡眠 / 児童 / 親子 / 介入研究 / 疫学 / 教育工学 / 睡眠教育 / 睡眠日誌 |
Outline of Annual Research Achievements |
児童の睡眠習慣を改善するため、電子媒体による睡眠改善プログラムのアプリを開発し、沖縄県、台湾、韓国の児童に介入することによって、その有効性を検討する。有効性とは、アプリをしっかりと活用し(コンプライアンス)、睡眠行動の改善が見られると同時に、学力や体力やメンタルヘルスの向上が見られることである。児童の睡眠行動は、本人の睡眠に関する知識教育と睡眠日誌を活用したモニタリング手法が重要であると同時に、親の睡眠知識と睡眠行動が必要不可欠であることから、親子で取り組む睡眠改善プログラムアプリになっている。これまで、児童と親に対して行ってきた睡眠授業及び紙媒体による睡眠日誌のモニタリングとフィードバックの手法を応用して、児童の睡眠改善と学力の向上とメンタルヘルスの改善を明らかにした。しかしながら、親への睡眠教育がニュースレターの配布という間接的な手法に留まったため、親の睡眠は十分に改善できない結果に留まった。そこでいつでもどこでも実践できる親子に対する睡眠改善のWebアプリを開発して実験を行ったが、ログインの面倒さや、ユーザインターフェイスの操作性が簡便でなく、ほとんどの親子がアプリ使用から離脱してしまった。そこで、操作性の簡便なスマホ・アプリを開発し、多くの親子がプログラムを継続できるようにする。また、グロースハック理論を取入れ、SNSに睡眠行動をリンケージさせるなどの睡眠の見える化と、コミュニティーからもらえる励ましや賞賛を報酬として、楽しくアプリを継続してもらう。このアプリを使用することで、世界的に睡眠不足者の多い、日本、韓国、台湾の睡眠行動改善を図り、学力、体力、メンタルヘルスの向上を期待する。初年度は、これまでのWebアプリのコンテンツの見直しと改善、スマホアプリへの移行と開発、台湾、韓国のフィールドのカウンターパートの研究協力体制の確立である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
睡眠教育教材の見直しと、特に親に対する睡眠教育教材の開発が行え、また、学習を進めるうえでの、初級編、中級編、上級編の構成が行えた。ロールプレイ方式なども検討したが、技術的な難しさから課題として残った。睡眠日誌の入力の簡便性やアウトプットのレイアウト、またフィードバックの観点を明確にし、ブラッシュアップが行えた。スマホアプリになることによって、ポップアップ機能による、簡便なログインの方法が確立されて、ユーザーのストレスを緩和した。大学生に対してパイロットスタディを行ったが、概ね操作の簡便性を訴えていた。しかしながら、睡眠教育の教材が多すぎるとの指摘もあり、ユーザーのニーズに合わせた最小限の教材を吟味する必要性がある。SNSとのリンケージや睡眠の見える化に関しての方法が未だ課題として残っている。台湾や韓国のカウンターパートは概ね確立された。
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Strategy for Future Research Activity |
スマホ・アプリを完成させ、沖縄県の小学校1校に協力してもらい、プレスタディーを行う。その際、介入前後に質問紙調査を親子双方に行い、睡眠行動の改善、学力、体力、メンタルヘルスの介入前後の変化を検討する。また、アプリ使用に関する意見も介入後徴収し、本調査に向けたアプリの改善を図る。また、アプリの韓国版、台湾版も同時に開発する。さらにSNSとのリンケージも可能とする。来年度は完成したアプリを用いて、沖縄、韓国、台湾で本調査を行い、アプリの有効性と国際比較を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス問題の影響で、韓国のカウンターパートを訪問ができず、次年度に持ち越したため使用額が変更された。
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