2021 Fiscal Year Research-status Report
日本・中国・北欧における多剤耐性結核の時間的および空間的な流行動態に関する研究
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19K10666
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
鷲見 紋子 札幌医科大学, 医療人育成センター, 教授 (10363699)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 結核 / 多剤耐性菌 / 時系列解析 / 気象 / 季節性 / 喀痰塗抹陽性 / 喀痰塗抹陰性 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度の主な研究実績は下記の通りである。 1)本邦における結核の喀痰塗抹陽性(SSP)と喀痰塗抹陰性(SSN)の患者数時系列データについて、前年度に得た解析結果を検討したところ、年齢分布と地域分布について、有意な特性が検出された。この結果を論文としてまとめているところである。 2)エンテロウイルスは北欧で一型糖尿病の発症との関連が報告されていることから、本時系列解析法をエンテロウイルスのサーベイランスデータに適用し、予測解析を行った。得られた結果を本学の紀要に発表した。 3)多剤耐性菌に関係する溶連菌感染症のサーベイランスデータの解析を昨年度から引き続き行い、現在解析および結果の考察を進めているところである。 4)フィンランドにおける19世紀後半~1960年に収集されたデータを解析するために、昨年度から引き続きデータの電子化を行っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症対策によって、当初予定していた次の2点が中止になったため。 1)フィンランドにおけるCD4数およびCD8数の時系列データの収集およびそのデータ解析 2)中国・遼寧省における結核サーベイランスデータの収集およびそのデータ解析
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Strategy for Future Research Activity |
1)日本と中国・湖北省のSSPおよびSSNデータについて得られた結果を論文としてまとめ、査読付英文学術誌に投稿・掲載する。 2)結核について得られた結果を土台にして、多剤耐性に関係する他の感染症(溶連菌感染症など)についても調べる。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症対策によって、当初予定していたフィンランドと中国への出張が中止となったために、旅費を使用しなかったため、「次年度使用額 (B-A)」が「0」より大きくなった。2022年度の使用計画として、令和元年度からこれまで中止になったフィンランドへの出張を実施する予定である。
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