2019 Fiscal Year Research-status Report
心臓性急死における内皮関連分子のダイナミクス-トロンボモジュリンを中心として-
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19K10685
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
近藤 武史 神戸大学, 医学研究科, 講師 (20335441)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 易弘 神戸大学, 医学研究科, 教授 (30184956)
高橋 玄倫 神戸大学, 医学研究科, 講師 (90509100)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | トロンボモジュリン |
Outline of Annual Research Achievements |
虚血性心疾患法医解剖例について心筋における内皮関連分子(トロンボモジュリン、CD31、CD34)の蛋白発現を免疫組織化学にて評価した。虚血性心疾患後の心筋リモデリングにおいて、トロンボモジュリンの発現は上がり、リモデリングが完成すると消失した。CD31はトロンボモジュリンと似た動きを示すが、リモデリングが完成した部分でも発現が保たれていた。CD34はリモデリングの過程において一定の発現を保ち続けていた。また、トロンボモジュリンの染色では微小な心筋出血やHE染色で見づらい心筋壊死が強調された。以上の結果を「虚血性心疾患剖検例心筋組織における内皮関連分子の免疫組織化学的検討」として、令和元年の日本法医学会学術全国集会で発表した。また、トロンボモジュリンの血清濃度を測定した結果、現時点では虚血性心疾患と非虚血性心疾患の間で有意な差を認めていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書に記載した初年度の研究予定(トロンボモジュリンの濃度測定、トロンボモジュリンの免疫染色)は概ね達成しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
培養細胞レベルでのトロンボモジュリンの転写調節機構の解析を行うため、教室内での細胞培養系の立ち上げを行う。また、間葉系組織の細胞骨格として広く分布している中間径フィラメントビメンチンの心筋における蛋白発現を免疫組織化学にて評価し、令和2年開催の日本法医学会学術全国集会で発表する予定である。
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