2020 Fiscal Year Research-status Report
Implimentation of dental identification using Post-mortem CT images
Project/Area Number |
19K10686
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
藤本 秀子 鳥取大学, 医学部, 特任教員 (30722798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野間 久史 統計数理研究所, データ科学研究系, 准教授 (70633486)
飯野 守男 鳥取大学, 医学部, 教授 (80362466)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 歯槽骨画像 / 類似度 / 個人識別 / 自動鑑定 / 人工知能 / 死後画像 / 生前画像 / 歯周疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
633データを使用し、さらに個人識別能を検討したところ、本方法の新たな長所と短所が明らかになった。CTパノラマ再構成画像の再構成による歪みが生じている場合や歯種判別が困難な場合は、本方法の精度が低いことが示唆された。しかし、ランドマークの位置判定に明確さを持たない部位を排除し、ランドマーク数が少なくても明確な部位のみで算出した方が判定能力が高いことが判明した。 機械学習によるランドマークの自動描出を試みたところ、様々な画像の大きさに対応するためには、より多くの時間と技術を要することがわかった。そのため、今回はパノラマ画像だけを対象とし、機械学習を行った。自動描出を可能にするために、ランドマークの周辺部位を対象とした。ランドマーク相当部位をやや大きめの四角で囲み、出来るだけ画像の特徴を引き出す工夫を加えた。自動描出は画像のコントラストの強弱に左右されることも判明した。今後は画像のコントラストの性能を向上する必要があると考える。 本法による個人識別では、比較対照データとして生前パノラマX線画像が必須である。そこで本法の特徴である歯槽頂の位置関係の変化に焦点を当て、歯周疾患による歯槽骨の吸収状態の経年変化についても解析した。経年変化を持つ50データを検討した結果、歯周疾患罹患者とそうでない患者との差異が示唆された。今回の結果では、経年変化は、個人識別には大きな影響を与えないことが証明できたが、今後データ数を増やし検討する予定である。 購入した金属アーチファクト低減ソフトにより、画像の鮮明化を行った。一定の効果は得られたが、データ更新システムに課題が残ったため、現在ソフトの改良を求めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
半自動化で行ってきた解析操作も、データ数を増やすことにより、時間がかかるようになってきた。そこで、外部の共同研究者の協力を求めて、オンライン上での交渉を行ったが、多くの時間を費やすこととなった。また特許申請により、マッチングイベントにも多く参加し、本法への協力を求めていたため、データ収集解析にかける時間が少なくなった。 機械学習によるランドマーク自動描出では、パノラマ画像とCT画像との画像の大きさの違いにより、課題が多く存在し、予想以上の時間を費やした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後さらにデータ数を増やして検討するために、画像取り込みから算出までを迅速かつ円滑に行うためのソフトを開発する。 またそのソフトを使用し、歯周疾患を持つデータや経年変化のあるデータを集め、同一人の変化が、他人との判別にどの程度の識別能力を持つのかを検討する。 一方で、歯周疾患検査法として、画像による経年変化の客観的な評価法は未だ存在しないので、実装を可能に会うるために特許を申請する。 企業との共同研究により、生前データ取り込みから、死後データの比較照合を行うことのできるソフト及びシステム開発を行う。
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Causes of Carryover |
2020年5月に発表を予定していたISFRI(国際法医放射線学会)など、その他に発表を予定していた学会の中止やオンライン化により、旅費への使用がなくなった。
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