2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of new assay system for on-site analysis targeting hallucinogenic compounds in mushrooms
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19K10697
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
森田 いずみ 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (20299085)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 典裕 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (90205477)
大山 浩之 神戸薬科大学, 薬学部, 准教授 (80572966)
上田 宏 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (60232758)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 抗体 / シロシン / シロシビン |
Outline of Annual Research Achievements |
幻覚性キノコの薬理成分であるシロシビンに対して、簡便・迅速な測定を可能にするオンサイト免疫測定法を構築すべく、抗シロシビン一本鎖Fvフラグメント(scFv)を用いて、クエンチ抗体(Q-body)の創製を試みた。Q-bodyは、scFvのN末端近傍を部位特異的に蛍光標識したもので、「蛍光センサー」として働く。昨年度得られた野生型抗シロシビンscFv(#WT)および変異抗シロシビンscFv(#107)について、それぞれの野生型、さらにクエンチ(消光)の増強が期待される32番目あるいは91番目のチロシンをトリプトファンに置換した(Y32W、Y91W)およびその両者の置換体(2mut)、計8種のQ-bodyを作製した。これらについて評価を行ったところ、Q-body#WT-Y32Wがシロシビンに対して、最も高感度な応答を示し、シロシビン0.1~20 μg添加で、用量依存的にQ-body由来の蛍光強度の増大が確認された。しかしながら、現在のところその測定値の再現性に問題があり、諸条件などを検討中である。このQ-body#WT-Y32Wについて、BLI法によりセンサーチップ上のシロシビン基に対するKa値を求めたところ、5.7×E+7 1/Mと算出された。さらに、幻覚性キノコ及び食用キノコ(シイタケ、きくらげ、マイタケ、マッシュルーム、なめこ)のメタノール抽出エキスについても検討を行った。その結果、シロシビンを含む幻覚性キノコの抽出エキスにおいては、Q-body由来の蛍光が観察され、シイタケ、キクラゲの抽出エキスでは、Q-body由来の蛍光は観察されなかった。しかし、マイタケ、マッシュルーム、なめこの抽出エキスでは、蛍光が観察され、夾雑物による交差反応が認められた。以上より、今回作製したQ-bodyについて、親和力や特異性のさらなる改善が必要である。
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Research Products
(3 results)