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2021 Fiscal Year Research-status Report

覚醒剤の毒性発現に関与する遺伝子の特定と死因究明への応用

Research Project

Project/Area Number 19K10698
Research InstitutionFukuoka University

Principal Investigator

松末 綾  福岡大学, 医学部, 講師 (70309920)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 久保 真一  福岡大学, 医学部, 教授 (10205122)
石川 隆紀  大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (50381984)
原 健二  福岡大学, 医学部, 講師 (00090738)
柏木 正之  福岡大学, 医学部, 准教授 (70301687)
ウォーターズ ブライアン  福岡大学, 医学部, 助教 (00609480)
高山 みお  福岡大学, 医学部, 助教 (40804802) [Withdrawn]
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywords覚醒剤 / 遺伝子多型 / 遺伝子発現 / 剖検例
Outline of Annual Research Achievements

法医剖検例について、GC-MS並びにLC-MS/MSを用いて血液や体液から薬毒物のスクリーニング検査を行った。その中から、死後経過時間が2日以内で、血液並びに体液のいずれからも薬毒物が未検出の症例(コントロール群)、血液並びに体液から覚醒剤のみ検出された症例(覚醒剤検出群)、血液並びに体液から覚醒剤と向精神薬が検出された症例(覚醒剤及び向精神薬検出群)について、脳からRNAを抽出した。RNAの品質評価を行ったのち、コントロール群5症例、覚醒剤検出群5症例、覚醒剤及び向精神薬検出群4症例についてマイクロアレイ解析を行った。コントロール群と比較して、覚醒剤検出群や覚醒剤及び向精神薬検出群で有意に発現が増減している遺伝子を検索した。その結果、覚醒剤検出群・覚醒剤及び向精神薬検出群ともに、多くの遺伝子の発現量が増減していることが明らかとなった。
マイクロアレイ解析で増減が確認できた遺伝子をさらに調べるために、コントロール群を21症例に、覚醒剤検出群を8症例に、覚醒剤及び向精神薬検出群を18症例に増やし、脳からRNAを抽出し、cDNAを合成した。それぞれの症例について、リアルタイムPCRを用い、マイクロアレイ解析で増減が確認された遺伝子の発現量を再確認した。リアルタイムPCRにおいても、発現量が増減している遺伝子が複数再確認できた。これらの遺伝子は、覚醒剤による毒性発現に影響を与える可能性がある。今後は、リアルタイムPCRで増減が確認された遺伝子について、ウエスタンブロッティングを行い、タンパク質の発現量を確認する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

法医剖検例について、コントロール群と比較して覚醒剤検出群において発現量が有意に増減している遺伝子をマイクロアレイ解析とリアルタイムPCRを用いて確認した。それらの遺伝子について、ウエスタンブロッティングによるタンパク質の発現量の確認を行う予定であったが、鑑定業務が増えたため研究時間の確保ができず、行うことができなかった。今後、複数の候補遺伝子について、順次ウエスタンブロッティングを行う予定である。また、リアルタイムPCRも行い、候補遺伝子をさらに増やす予定である。

Strategy for Future Research Activity

今後は、マイクロアレイ解析により得られた結果をもとに、覚醒剤検出群並びにコントロール群について、より多くの遺伝子の発現をリアルアイムPCRで再確認する。さらに、これらの候補遺伝子について、ウエスタンブロッティングを用いてタンパク質の発現量の確認を行い、コントロール群に比べて覚醒剤検出群において有意に発現が増減しているタンパク質を明らかにする。その結果に基づき、タンパク質の増減が、覚醒剤の毒性発現のメカニズムや死因に与える影響を考察する。

Causes of Carryover

今年度はウエスタンブロッティングを行う予定であったが、マイクロアレイ解析とリアルタイムPCR解析までしか行えず、ウエスタンブロッティングを次年度に行うことに変更したため、必要な経費が当初見積りより少なくなった。次年度使用額は、ウエスタンブロッティング用の複数の抗体、リアルタイムPCR用の試薬、その他消耗品の購入、データ解析・画像解析・統計解析に使用するパソコンの購入、本研究の結果をまとめた論文を投稿する際の英語校正に使用する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 法医剖検例における薬物検出例の脳脊髄液中カテコラミン濃度とMAOA-uVNTR多型の関連.2021

    • Author(s)
      松末 綾,石川 隆紀,池田 知哉,谷 直人,Brian Waters,原 健二,髙山 みお,柏木 正之,久保 真一
    • Organizer
      第105次日本法医学会学術全国集会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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