2019 Fiscal Year Research-status Report
高齢のCOPD患者の誤嚥性肺炎予防に向けた口腔セルフケア教育プログラムの検証
Project/Area Number |
19K10706
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
出村 佳美 福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (30446166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 智子 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (60303369)
上原 佳子 福井大学, 学術研究院医学系部門, 准教授 (50297404)
北野 華奈恵 福井大学, 学術研究院医学系部門, 講師 (60509298)
礪波 利圭 福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (10554545)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高齢のCOPD患者 / 口腔セルフケア / 教育ブログラム / 誤嚥性肺炎予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、高齢のCOPD患者の誤嚥性肺炎予防に向けた口腔セルフケア教育プログラムの効果を検証することである。 令和元年度は、口腔セルフケア教育プログラムによる介入の準備期間として、以下の検討を進めた。教育ツールとして用いる患者用テキストについては、対象者の口腔機能の維持・向上、口腔衛生状態の改善、口腔ケアに対する認識の向上を図るために必要な内容で構成し、前年度までの研究で明らかになった教育ニーズが反映されるよう検討した。看護師用の教育リファレンスガイドの作成にあたっては、病院に勤務する看護師と情報交換を行い、口腔セルフケア教育における看護師のレディネス把握に努めた。また、看護師を対象とした研修会を開催し、オーラルフレイルの概念や高齢のCOPD患者の口腔状態を伝え、日常生活自立であっても教育介入の必要性があることへの理解を求めた。本教育プログラムによる介入前後の評価に関しては、口腔機能を評価する複数の機器やスケール等を用いるため、併せて準備を進めた。学術集会への参加では、これまでの研究成果の発表と教育的介入を進めるための情報収集を行った。 令和2年度は、教育ツールとして使用する患者用テキストおよび看護師用の教育リファレンスガイドを完成させ、教育的介入の実施段階に移行する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
高齢のCOPD患者は長い療養の過程で肺がんを合併することは少なくないが、当初の計画では介入の対象者に含めていなかった。しかし、我々の実態調査の結果においては、入院中の肺がん合併COPD患者は、さらに嚥下機能や栄養状態が不良である傾向が見られ、誤嚥性肺炎を発症するリスクがあると考えられた。そのため、介入の対象者として肺がん合併COPD患者を含めることを考慮した教育プログラムの見直しを図る必要が生じ、研究の進捗がやや遅れる結果となった。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度は、まず、教育ツールを完成させプレテストを実施する。介入の安全性についても専門家の意見を得るなど引き続き準備を進める。準備が整い次第、教育的介入の実施段階として対象者の選定に入る予定である。
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Causes of Carryover |
(理由)教育的介入の準備が遅れているため、介入前後の評価に使用する機器の一部が未購入であること、教育ツールの作成に必要な費用が未使用であること、専門家への指導謝金や作業補助者への謝金等が未使用であることから、次年度使用額が生じた。 (使用計画)令和2年度は準備を完了させ、実施の段階へと進める予定である。当該年度に未使用となっていた費用は、予定通り物品等の購入や印刷費用、謝金等に使用する予定である。
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