2023 Fiscal Year Annual Research Report
Prevention of thrombosis by enhancing the blood flow using foot-bath and aroma hand massage which are known to have a sterss-decreasing effect.
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19K10716
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Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
林 辰弥 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (00242959)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アロマオイル / 血管内皮細胞 / プラスミノゲンアクチベータインヒビター / 組織因子経路インヒビター |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに、ローズマリーを用いた20分間のハンドマッサージやローズマリーを手にすり込んだ後の20分間の足浴に、血管内皮細胞により産生されるプラスミノゲンアクチベータインヒビター-1(PAI-1)の血中濃度の低下による線溶系の活性化に基づく血栓症予防効果が示唆されている。足浴やハンドマッサージに使用する最適なアロマオイルをスクリーニングすべく、一昨年度は、各種アロマオイルの培養血管内皮細胞によるPAI-1産生に及ぼす影響を検討し、ローズマリー以外にレモン、レモングラスに培養血管内皮細胞によるPAI-1産生低下作用が認められた。昨年度は、特に、ローズマリーの培養血管内皮細胞における組織因子経路インヒビター(TFPI)産生に及ぼす影響に焦点を絞って検討した結果、ローズマリーは0.0002%の濃度でも培養血管内皮細胞におけるTFPI産生には影響しないことが明らかになった。そこで、本年度はローズマリーと共にペパーミント、ラベンダー、レモンについては先行研究の再現性を確認するとともに、新たに、レモングラス、ローリエの培養血管内皮細胞におけるTFPI産生に及ぼす影響を検討した。2%ウシ胎児血清を含む基本培地(EBM-2)を用いてコンフルエントになるまで培養した血管内皮細胞に、種々の濃度のアロマオイルを添加した2%ウシ胎児血清を含むEBM-2を24時間処理した後、培養上清中のTFPI濃度はELISAを用いて測定した。その結果、先行研究において培養血管内皮細胞によるTFPI産生の低下が認められたペパーミント、ラベンダーおよびローズマリーのうち、ペパーミントのみが血管内皮細胞によるTFPI産生を増加させ、ラベンダーおよびローズマリーには影響されないことが明らかになった。加えて、レモン、レモングラスおよびローリエは、血管内皮細胞によるTFPI産生に影響しないことが明らかになった。
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