2023 Fiscal Year Research-status Report
看護師の異文化コミュニケーション強化のためのシミュレーション教育モデルの開発
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19K10747
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Research Institution | Gunma Paz University |
Principal Investigator |
堀込 由紀 群馬パース大学, 看護学部, 准教授 (00512493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 一美 群馬パース大学, 保健科学部, 准教授 (30832894)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 異文化コミュニケーション / 日本人看護師 / 外国人患者 / 困難 / 学習ニーズ / 学び |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、2022年に引き続きデータ数を増やすため外国人患者へケアを提供した経験を持つ看護師へのインタビューを実施した。テーマは、「外国患者へのケアで学んだこと」とした。これまで、外国人患者へのケアの課題と学習ニーズについて調査し発表してきた。しかし、国内の文献を確認すると、文化、宗教、各国の医療政策等の背景を持つ外国人患者への国内でのケア上の課題に関する研究は複数の論文が認められるが、体験から得られる学びについては文献が少ない現状であった。この結果を鑑み、外国人患者へのケアの提供を通した学びの探求が、日本人看護師の異文化コミュニケーションの能力の促進に貢献する教育教材開発に必要だと考えた。さらにいえば、外国人患者へのケアの体験の意味付けをすることで、学習が発展していくと考えた。本研究は、これまでの研究成果に対して看護現場の知を補完し、教材開発をより多角的で有用なものとなるための調査であると考えている。 2023年8月~10月末日において外国人患者のケアを経験した3年目以上の看護師8名の協力が得られ、インタビューを実施した。インタビューガイドは、先行研究を参考にし、①外国人患者の対応で困ったこと、②その時どのように感じたか③どのように対応したか④この体験から学んだこと⑥外国人患者へのケアに関する関心や意欲について、という6点で構成した。 現在、上記インタビューの分析は4名まで終了してるため、引き続き質的分析を進めていく。また、得られた分析結果を用いて、異文化コミュニケーションの学習教材を作成したい。これまでの調査で得られた困難な事例を題材にして、イラストを用いた小冊子を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
業務と研究の両立が難しかったが、2023年度は県内の3施設の看護部責任者、看護師の皆様のご協力の元、8名の外国人患者へのケアを通した学びに関する貴重なデータを得ることができた。この調査はケアの困難及び学習ニーズの結果を補完する意味合いで、追加調査として実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
2025年度まで延期が承認されたため、着実に分析を進め、教材の開発を進める。教材開発とともに評価指標を開発していく。また、開発した教材を用いて評価する介入研究を検討していきたい。異文化コミュニケーション能力の促進にどのように貢献できるかを考え、研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
2025年度は、残っているインタビュー(4人分)の質的分析を進めていく。また、これまでの結果を統合して、日本人看護師のための異文化コミュニケーション促進のための教材の作成と評価基準を検討していく。作成した教材を介入研究によって評価を検討していく。
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