2023 Fiscal Year Annual Research Report
看護職のセカンドステージへの移行を支援するキャリア発達教育の有効性
Project/Area Number |
19K10758
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Research Institution | Osaka Shin-Ai College |
Principal Investigator |
齋藤 洋子 大阪信愛学院短期大学, 生命環境総合研究所, 研究員 (80738592)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吾妻 知美 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (90295387)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | セカンドステージにある訪問看護師 / 在宅看取りの実践 / ケアとコミュニケーション / 現象学的研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究協力者を得るために看護協会など関係機関に依頼し、在宅看取りを積極的に実施している訪問看護ステーションの紹介を受け、施設管理者に研究の目的を伝え研究協力について依頼し、研究協力依頼書を送付した。研究協力者の承諾を得て、承諾を得られた7名に対してインタビューを実施した。 逐語録を作成し、個々の語りから経験の構造や動きを明らかにする方法で、指導を得ながらデティールや語りの構造に着目し分析を一事例ずつ行っている。研究テーマを「セカンドステージにある訪問看護師の在宅看取りの実践の現象学的研究」と変更し、事例の経験のリアルさや個別性が明らかになってきている。一事例の分析に時間を要し、事例すべての分析は終了していないため、発表には至れていない。 現時点では、セカンドステージにある訪問看護師が継続して在宅看取りを続けている要因として、対象者、家族の思いの個別性、ケアとコミにケーションの個別性、価値観・信念、家族の支えや協力、職場環境、同僚などの支えなどが抽出されると考えられる。それは客観的でリズムやトーンまで明らかになる丁寧で詳細な記述によって示されるため分析と記述を十分吟味し進める。 セカンドステージにある訪問看護師の在宅看取りの実践については、客観性では測れない世界に対する葛藤や対処、交わらないリズムに対する折り合いのつけ方、外傷体験などが明らかになると考えられる。リアルで、真実な世界が立ち上がり、新たな知見が発見でき、今後の在宅看取りを支えるシニア人材の育成に役立つと期待できる。 本研究の研究成果については、学会報告や専門誌への投稿、学術論文としてまとめ、2025年~2027年にかけて発表していく。
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