2019 Fiscal Year Research-status Report
看護に必要な創造的思考力の育成-「看図アプローチ」による教材・授業開発-
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19K10791
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Research Institution | Nakamura Gakuen University Junior College |
Principal Investigator |
山下 雅佳実 中村学園大学短期大学部, 幼児保育学科, 講師 (00707276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鹿内 信善 天使大学, 看護栄養学部, 教授 (20121387)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 看図アプローチ / 看護基礎教育 / 教材・授業開発 / 新カリキュラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、看護基礎教育に適した創造的思考力の育成方法を「看図アプローチ」を基盤に開発することを目的としている。そしてそれは、講義・演習・実習という授業形態の枠組みを超え、領域をも横断した「創造的思考力育成プログラム」の構築を最終目標としている。加えて、創造的思考力を客観的に評価するための分析方法の開発も目指している。 本年度は専門分野の授業モデル(ビジュアルテキストも含む)の開発を重点的に行った。基礎看護学、成人看護学、小児看護学、在宅看護学等、すべての教育内容で研究協力校の教員とともに授業モデルを開発した。開発した授業モデルの一部については、研究協力校で研究代表者が実践し、その有用性を検証した。また、研究代表者が実践できていないものの一部に関しては研究協力校の教員が実践し有用性を確認している。 開発した授業モデルを研究協力校のカリキュラム上に組み込み、授業モデルの配置を確認した。授業モデルは各年次に配置されており、講義・演習・実習といった授業形態の枠組みを超えていることが確認でき、専門分野においては「創造的思考力育成プログラム」の基礎を構築できた。これらの成果に関しては日本協同教育学会で発表している。なお、基礎分野および専門基礎分野の授業モデルについては開発中であり、試験的に看護学分野以外で実践したものを日本保育文化学会で発表した。そのほか、研究成果の速やかな社会還元については、ホームページを開設し、開発したビジュアルテキストや授業実践等を随時ホームページで公開し、広く周知できるようにした。加えて、研究成果が周知でとどまらす実践できるよう、研究会の実施や研修会を定期的に行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
専門分野の授業モデルの開発は問題なく進み、専門分野においての「創造的思考力育成プログラム」の基礎を構築できた。研究成果の速やかな社会還元についても、ホームページを開設し、開発したビジュアルテキストや授業実践等を随時ホームページで公開し、広く周知できている。
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Strategy for Future Research Activity |
1)開発した授業モデルの一部に関しては有用性の検証ができたが、できていない授業モデルもあるため検証していく必要がある。しかし研究協力校では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、すべての授業がオンライン授業となっている(4月20日現在)。そのため、計画していた分析方法では有用性の検証が困難な状況が予想される。そこでまずはオンライン授業でも実践可能な授業モデルを精選し、さらにオンライン授業に対応した検証法を模索し検証する。検証は研究代表者ではなく、研究協力校の看護教員に依頼する。その後は状況に合わせ検証していく。 2)授業モデルの開発が専門分野のみであるため、今後は基礎分野および専門基礎分野の授業モデルを開発し、「創造的思考力の育成プログラム」の構築を図る。 3)開発したビジュアルテキスト・授業モデルの効果を検証し、創造的思考力を客観的に評価するための分析方法の開発に取り掛かる。そのために専門性のある研究分担者を追加する計画である。 前年度の研究成果と併せて、これらの成果を学会発表、研究会ワークショップ、ホームページ等で発信していく予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大防止のための活動自粛(2~3月)およびその後の緊急事態宣言の発出により、研究会の開催、参加ができなくなったため旅費および物品費に残額が生じた。 次年度は、開発した授業モデルの有用性の検証に、心拍などの生体信号データの測定および分析を試みるため、その機材購入に助成金を充てる。
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Remarks |
開発したビジュアルテキストや授業実践等を随時ホームページで公開し、広く周知した。
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Research Products
(7 results)