2021 Fiscal Year Research-status Report
対象者の安楽性に着目した床上移動援助技術の創出と看護技術習得支援システムの構築
Project/Area Number |
19K10800
|
Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
首藤 英里香 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (90336412)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 利明 岩手県立大学, 公私立大学の部局等, 名誉教授 (40305248)
大日向 輝美 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (30223944)
中村 円 札幌医科大学, 保健医療学部, 助教 (10737505)
飯澤 良祐 札幌医科大学, 保健医療学部, 助手 (30813901)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 床上移動 / 看護技術 / 看護基礎教育 / 移動援助 / 移動補助具 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、看護基礎教育において移動補助具を用いた床上移動援助に関する看護技術についてe-learningを活用した教育的介入を行い、その学習効果を評価することを目的に実施した。 看護系大学の1年次学生27名に動画教材の視聴と自己練習を実施してもらい、前後で自己の実施動作を撮影した動画と30項目のチェックリストを用いた自己評価の提出を求めた。介入後にはアンケート調査を実施した。また、提出された学生の動画を研究者が確認し他者評価を行った。評価は、できる:3点、不十分:2点、できない:1点として点数化した。なお、作成した動画教材は研究Ⅰ・Ⅱの結果を踏まえて作成したオリジナルであり、実施前の環境調整⇒移動補助具の挿入・上方への移動援助・移動補助具の除去・体位の調整⇒実施後の環境調整 の一連の流れを含む動画とした。 介入後のアンケート調査では、動画教材に関する評価として「動画は理解しやすかった」「動画は学習に役立った」「動画のナレーションは聞き取りやすかった」「映像は適切であった」の項目で全員が「そう思う」との回答であった。自由記載では、【動画教材による学習効果】として〈動画の視聴による実施のイメージの促進〉〈場所を問わず繰り返し視聴できる動画教材の効果〉〈複数アングルからの映像による手技の見えやすさ〉〈動画教材との比較による自己課題の明確化〉等、【自己練習のよる学習効果】として〈復習の機会による理解の深まり〉〈反復練習の効果〉等があげられた。 チェックリストの評価では、学生の自己評価は、介入前80.1±4.4点、介入後83.5±2.4点、教員の他者評価は、介入前66.5±4.6点、介入後79.3±4.0点であり、いずれも介入後の点数が高くなっていた。 以上より、作成した動画教材を用いてe-learningを活用した床上移動援助に関する看護技術の教育的介入の効果が示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度は研究Ⅲとして、研究Ⅰ・Ⅱの結果を踏まえて看護基礎教育で活用するための動画教材を作成し、e-leainingを用いた教育的介入の実施および評価を行った。
|
Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、これまでの研究結果について学会発表および論文投稿を行う。
|
Causes of Carryover |
2021年度は人件費・謝金の支出が予定よりも少なく、動画教材の作成を外注しなかったため、次年度は学会発表や論文投稿に係る費用として使用する予定である。
|