2019 Fiscal Year Research-status Report
コアコンピテンシーを学修目標とした看護学実習アセスメントのシステム開発
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19K10801
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
工藤 真由美 岩手県立大学, 看護学部, 准教授 (10443889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西野 毅朗 京都橘大学, 現代ビジネス学部, 専任講師 (20781602)
小嶋 美沙子 岩手県立大学, 看護学部, 講師 (30347190)
鈴木 美代子 岩手県立大学, 看護学部, 講師 (30558888)
三浦 奈都子 (小山奈都子) 岩手県立大学, 看護学部, 准教授 (40347191)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 看護基礎教育 / 看護学実習 / 学修アセスメント / ルーブリック |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究活動】2019年度の目標として「看護学実習コアコンピテンシー評価基準(以下、実習評価基準)Ver.1」(以下、実習評価基準)を完成させ、そのための運用マニュアルを作成することを目指した。そこでまず本研究の参加校である看護専門学校3校と主催校の臨地実習における教育目標、また評価方法の内容から4校の共通部分を検討した。7回にわたる合同検討会を実施し、実習評価基準Ver.1を作成した。使用について、各学校の実習担当者との打ち合わせ(方法、対象、時期)を行い、秋より参加校1校から使用を開始することを計画した。運用上の課題として、この時点で、実習評価基準で使用されている言葉の定義などを定めた「ガイドライン」を作成するとしていたが、何を含めるかなど内容検討は行ったが、2019年度内において完成しなかったため、次年度に持ち越すこととなった。 【成果】研究会の検討によって実習評価基準Ver.1が完成した。この基準はルーブリックの形式として、規準(のりじゅん)は3つの大カテゴリー(「あまねく人々の支えるための関係構築」「『生きる』を支える看護実践」「『生きる』を支えるための自己研鑽」)と7つのカテゴリー(<専門職としての基盤><援助的コミュニケーション><倫理的実践><看護過程><連携・協働><自ら学びを発展させる力><互いに学び合う力>)で構成されている。また、それぞれの規準は、2ないし、3つの学修目標を持ち、計19の学修目標に表された。評価はこのそれぞれにその規準を評価する行動基準(基準(もとじゅん))は5段階として構成した。5レベルが看護師教育修了までに到達してほしいレベルとしての行動レベルとして、基礎実習から最後の総合実習までの、各領域すべてにおいて、使用できる基準とした。 【今年度】先のガイドラインの作成と、使用可能学校での調整を行い、改良点を見出す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究会(2019年度実績7回)は、学修評価に実績のある研究者のスーパーバイズを受けながら、検討を行っていった。2019年度末に看護学実習コアコンピテンシー評価基準(以下、実習評価基準)Ver.1が完成した。本研究は、基礎看護学実習から3年(4年)最終の総合実習に至る実習での学修をアセスメントするツールを作ることと同時に、これまで異なった評価指標を使用してきた各学校に新たな評価指標を導入するというイノベーションとしての取り組みも検討となる。実習評価基準の作成を通じて、各校の看護学教育に対する考え方、また方法に対する情報共有も図れ、この実習評価基準の内容はコンセンサスを得て進められている。 この実習評価基準はルーブリックの形式として作成しており、規準(のりじゅん)は3つの大カテゴリー(「あまねく人々の支えるための関係構築」「『生きる』を支える看護実践」「『生きる』を支えるための自己研鑽」)と7つのカテゴリー(<専門職としての基盤><援助的コミュニケーション><倫理的実践><看護過程><連携・協働><自ら学びを発展させる力><互いに学び合う力>)で構成されている。また、それぞれの規準は、2ないし、3つの学修目標を持ち、計19の学修目標に表された。評価はこのそれぞれにその規準を評価する行動基準(基準(もとじゅん))は5段階として構成した。5レベルが看護師教育修了までに到達してほしいレベルとしての行動レベルとして、基礎実習から最後の総合実習までの、各領域すべてにおいて、使用できる基準とした。年度末に、各校での使用可能の状況を検討し、次年度の使用に向けての準備を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
【4月から9月】 1.「看護学実習コアコンピテンシー評価基準(以下、実習評価基準)Ver.1」の周知:昨年度完成した実習評価基準)Ver.1の概要を参加校に周知する。方法は、各校の教員へこの実習評価基準の意義、使用方法について、各研究会参加者からの説明および、継続的にスーパーバイズを受けている研究分担者の講義も検討しつつ、この実習評価基準の受け入れを図っていく。2.ガイドラインと使用マニュアルの作成:同時並行で、この実習評価基準使用ガイドライン及びマニュアルを検討する。3.実習評価基準の項目の内容妥当性の検討: 運用の計画を立てつつ、作成した各項目の内容の妥当性の検討を行う。対象は、参加校の教員、そして、学生に実施する。学生には、言葉の理解しづらさ、自身の行動との関連性などを質問紙および、インタビューにおいて実施する。 【9月から1月】 1.実習での使用:参加校のうち、教員より使用のコンセンサスが得られたら、実習での運用を開始する。このときに試用とするか、成績評価として組み込むかなど、運用を検討する。2.実施後の評価:実習は、基礎実習、また各領域の実習、総合実習いずれも使用可能として、評価点の集計、また評価における課題を抽出する。3.「看護学実習コアコンピテンシー評価基準(以下、実習評価基準)Ver.2」の検討:2を受けて、実習評価基準Ver.1を修正し、Ver.2として改良する。
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Causes of Carryover |
今年度は、開発した看護学実習コアコンピテンシー評価基準(以下、実習評価基準)Ver.1」を試用する。そのために各校(県内2か所)への周知徹底(教員への研修会)のための分担研究者の講義を含めるためのそのための旅費として使用する。 試用の結果を図るために、調査及びインタビューを実施する。分析のための諸経費に活用する。また、現状のコロナウイルス感染症対策のため、遠隔指導ができる機器(PC類)の設置も検討する。
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