2020 Fiscal Year Research-status Report
意識障害患者における皮膚温を指標とした快適な足浴温度の設定
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19K10815
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
佐竹 澄子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (40459243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
務台 理惠子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (50737327)
木村 直史 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80138742)
高塚 綾子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (90535692)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 足浴 / 足浴温度 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、2019年度に実施した文献検討のまとめ、日本看護技術学会で発表した。足浴のリラックス効果の測定を目的とし、温湯のみを用いた方法を検討している研究の中から有意差のあった国内外の7文献を対象に分析した。その結果、温湯のみの足浴でもリラクゼーション効果が得られることと、足浴方法として、湯温が38℃~42℃、水深は15㎝程度、実施時間が20分以上30分以下で座位の姿勢が効果的であること示された。しかしながら、今回検討した研究では、対象者が少なく座位が可能な健常者も含まれること、温度の設定は幅が広く、個人の好みの温度は考慮されていないことなどから、臥床での実施が想定される意識障害患者への方法としては、検討していく必要があると言えた。加えて、生理的測定指標は、様々な因子に左右されやすく、必ずしも足浴の効果を測れているとは言い切れない。そのため、設定条件も検討していく必要があることが明らかとなった。 次の段階として、皮膚温を健常者における皮膚温・深部体温と自律神経活動を指標とした足浴の快適温度設定についての介入研究を予定している。文献検討で明らかとなった設定温度を参考とし、対象者が快適と感じる湯温について、もともとの皮膚温との関連を検討していくこととしている。研究方法が対面での介入研究となるため、新型コロナウイルス感染症対策を行いながら実施する必要がある。社会情勢を踏まえ、制限が緩和された段階で実施できるよう、綿密な計画を立てていくこととしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
対面、接触が必要な研究となることから、新型コロナウイルス感染症対策を実施していく必要がある。社会情勢を鑑みて、実施可能な時期となった場合に倫理委員会に提出、承認を得ることとなるため、実施時期が読めない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
文献検討の結果を踏まえ、研究2の研究計画書を作成する。研究2は、健常者を対象に皮膚温、深部体温と自律神経活動を指標とした快適温度の設定を目的に行う。足浴方法の厳密な設定をするとともに、プレテストを実施し介入条件の設定を行う。 なお、プレテストも含めて直接、対象者と触れる介入となるため、現在の社会情勢を踏まえた上で、感染対策をとることやワクチン接種者を対象とするなど実施の方向を検討することとする。足浴温度は、外気温との関連も影響することから、実施する時期についても検討したうえで研究計画を行っていく。
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Causes of Carryover |
2020年度は、健常者に対する介入研究を実施予定で、サーモグラフィや謝金等に使用する予定であった。コロナ禍において、介入研究の実施が困難であったことから、機器の購入等はできておらず、研究費の執行が遅れている。
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