2021 Fiscal Year Research-status Report
小グループ学習法における総括的評価に資するピア評価の確立
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19K10824
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
常盤 文枝 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (00291740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 基宜 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (00781288)
鈴木 玲子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (20281561)
西田 乃生子 (山口乃生子) 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (70381431)
中澤 良子 (大場良子) 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (80381432)
宮部 明美 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (10708522)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ピア評価 / 看護基礎教育 / 総括的評価 / 小グループ学習法 / アクティブラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、小グループ学習法で多く活用されているピア評価を「総括的評価」として確立することを目的とする。3カ年で小グループ学習におけるピア評価を「総括的評価」として確立することを試みるため、調査及び授業等におけるピア評価の実施と評価を行う。調査については2019年度に対象校に郵送調査を実施し、看護基礎教育における小グループ学習および評価の方法に関する実態を明らかにした。2020年度より新型コロナウイルス感染症の影響で、通常授業が全国的に実施できない状況が継続しており、小グループ学習法に関しても、従来の対面によるグループワークが行われなかったため、研究計画の再検討を行った。 2021年度は予備調査として遠隔による小グループ学習法を実施し、総括的評価としてピア評価が活用できるか、基礎的解析を行った。対象とした科目は看護基礎教育課程の1科目、受講者数は149名で、欠損値をのぞいた123サンプルを分析した。評価指標はグループワークにおける4つの観点(人の話を聴く、自分の意見を伝える、物事を考える、協調性)を定め、ルーブリックを作成した。分析の結果、他者評価間の級内相関係数(ICC)は、0.35~0.68とばらつきがあり、また十分な信頼性は得られなかった。 2022年4月現在、対面授業の授業の実施が増えてきているが、小グループ学習法に関しては遠隔によるものも継続しているため、対面と遠隔による小グループ学習法の2パターンで実施可能な研究計画に修正する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍の影響により、対面授業の実施ができない状況が続いていたため。小グループによるワークの実施は、感染拡大を防止の観点から、WEB会議システムにより実施したが、当初案で想定したグループワークの形態ではないため、学生間のピア評価が画面上のやり取り、あるいは音声によるやりとりからの評価をせざるを得なかった。 他の大学においても状況が同じく、制限下のなかで工夫した小グループ学習を実施しているが、調査を受ける余裕がなく研究対象を確保できないことが原因となり、計画より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度現在、対面授業の再開が増えてきているが、5月以降の首都圏においては未だ感染が拡大する兆しも見えている。当初計画のようなアクティブラーニングを意識した小グループ学習法が再開するにはまだ時間が必要なため、限られた条件下での小グループ学習を実施し、そのなかでの総括的評価について検証できるよう再度計画を再考する。サンプル数の見込みを考慮した上で、研究スケジュールを修正する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響のより研究計画実施が大幅に遅延しており、2021年度の支出が当初計画より少なくなった。2022年度は対面授業が徐々に回復していることから、遅れていた計画実施に係る費用が発生するため、繰り越し分を2022年度助成金と合わせて使用する。
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