2021 Fiscal Year Annual Research Report
日常世界と看護をつなぐ方法論としての漢方看護論の創出
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19K10836
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Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
山田 雅子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (30459242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 千文 常磐大学, その他部局等, 教授 (80258988)
津田 篤太郎 聖路加国際大学, 聖路加国際病院, 診療教育アドバイザー (90837882)
西村 恵理奈 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (80849993)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 漢方医学 / 看護教育 / 教材開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
漢方医学における天人合一、心身一如の考え方は女性の健康や高齢者の健康維持などに有効な知識体系を持つが、看護基礎教育には位置づいておらず、漢方医学を学ぶ看護師は極めて少ない。そこで看護師が学び活用するための漢方医学の内容を抽出し、看護学生らが意欲的に学習できる教材の開発を進めた。教材はCOVID-19の影響から、対面用の教材とオンデマンド用の教材の2種を作成した。 学習目標は「東洋医学とは異なる体系を持つ漢方医学の基本的考え方と基礎理論を学ぶことで漢方医学を看護に活かす考え方を身につける」とし、大学での演習1単位(30時間)をプログラムとした。内容は、漢方医学の哲学、気血水、四診、養生の基本を理解した上で、個人の体質をアセスメントし、養生を豊かに発想する演習を加えた。教材Ver.2 からは、看護学生の身近な事例を通して漢方医学の要素を学べる構成とした。 履修した4年生は全員が最終レポートの提出まで至り、その感想をまとめると、「漢方に関心をもってはいるが、漢方に対する負のイメージも持ちながら、それでも履修してみた。すると、これまで学んできた、患者の全体をみてアプローチすることや医師による治療から独立した看護があるということの、具体的な方法を漢方から学ぶことができた。プログラムは体験型で学びやすかった。でも、漢方に対するわからなさは残っている」という状況であった。 漢方専門医、漢方医学を学んだ看護師、鍼灸師から評価を受るなど、質改善を経て教材ver.3が完成した。
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