2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of support programs that lead to empowerment and hope for the families of psychiatric patients
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19K10848
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
田上 美千佳 千葉大学, 大学院看護学研究院, 教授 (70227247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺岡 征太郎 和洋女子大学, 看護学部, 准教授 (30626015)
片山 健浩 東京医療保健大学, 看護学部, 助教 (90829946)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 精神障がい者 / 精神疾患患者の家族 / 家族支援 / 家族のエンパワメント / 家族の希望 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、精神疾患患者と家族の地域生活促進を図る上で、患者の家族に希望と豊かな生き方への視点をもたらす家族支援支援体制の構築に寄与し、支援の方策を提示することを最終目的とし、以下の4点を明らかにしている。 1)通院ならびに退院後の精神疾患患者の家族支援の実態を把握し、現状と課題を明らかにする。2)精神疾患患者の家族に対して、地域で家族がエンパワーされ、家族が自身の人生を肯定的に認識できるための支えとなりうる要素や内容を抽出する。3)精神疾患患者の家族がエンパワメントされる地域でのモデル的支援方法と支援内容(good practice)を把握して、その特徴と課題および家族支援のあり方を明らかにする。4)上記1)~3)の結果をふまえ、外来診療等、地域での家族支援の強化と家族の特徴や支援機関(訪問支援・クリニック・外来)に応じて看護職ならびに多職種と連携した家族への支援体制と支援のあり方を策定する。 そのために、引き続き、以下の項目を研究分担者と共に行った。すなわち、1) 精神疾患患者の家族状況の把握: 協力してくださる方のフィールド開拓。2)家族ケアの新しいあり方の把握:英国およびフィンランドの精神疾患患者の家族ケアの新しい方法について検討し、専門家による講演会の実施を計画したが、今年度もCOVID-19により講演会は延期(中止)とした。3)家族ケアのモデル的支援内容と方法の把握:専門職者による専門職対象の研究会の在り方の検討。ケアの実態ならびにモデル的ケア(good practice)の把握、ならびに抽出の基盤作り。 このように、フィールドや調査協力者の開拓、COVID-19の中での研究方法の検討を行い、臨床に還元させながら調査を行う方向を志向した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
以下の理由による。 1)研究代表者異動後、新たなフィールドや研究協力者の開拓に難航している。3)コロナ禍での研究方法を模索したが、対面での研究会ならびにデータ収集が適切であると考えているため変更に苦慮している。すなわち、研究協力者である精神障害者の家族との非対面での協力依頼の困難さ、オンライン上での研究会の在り方、特に事例検討提供者のリクルートの困難さ、事例検討を行う際のセキュリティや個人情報の保護等の課題の解決ができなかった。2)COVID-19により実施予定の講演会や研究会の実施を延期せざるを得なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID -19パンデミックが収束しないことを見越して、研究方法のさらなる検討を行い変更を行う。研究協力の得られる精神疾患患者の家族は高齢な場合が多いが、対面以外の方法での協力の可能性を相談し、依頼していく。さらに、専門職とのオンライン上でのモデル的ケア(good practice)の把握方法を検討して実施していく。 これらの検討を行い、COVID-19の状況の改善が困難な中で、本研究の目的を達成する条件を整えていく予定である。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により、講演会や研究会など、本研究を進展させるための対面の会が実施できず、より良い代替えの研究方法が見いだせなかったなかったことにより、大幅な繰り越しが生じた。 次年度は、研究会の実施方法・調査方法の変更により、研究会費用、調査関係費用ならびに分析費用として使用予定である。
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