2019 Fiscal Year Research-status Report
The Study about health literacy improvement for prevention of middle-aged and elderly Lifestyle Related Disease
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19K10867
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Research Institution | Shijonawate Gakuen University |
Principal Investigator |
藤永 新子 四條畷学園大学, 看護学部, 教授 (70508663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 ますみ 神戸女子大学, 看護学部, 教授 (50310743)
石橋 信江 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 講師 (50453155)
鈴木 幸子 四條畷学園大学, 看護学部, 教授 (60285319)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 生活習慣病 / 中高年 / ヘルスリテラシー / 健康教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
中高年の生活習慣病予防に向けたヘルスリテラシーの向上を目的に、今年度は先行研究からヘルスリテラシーに関連する要因の抽出を行った。その結果、情報の「入手」が他のリテラシーよりも高った。これは、入手先がメディア・インターネットであることからも、気軽に情報が入手できる方法を選択しているといえる。反面、「情報の多様性に対する混乱」「必要な情報の不足」など、情報の選択において戸惑いがあり、入手した情報を「理解」「評価」「活用」は低い傾向にあった。メディア情報は一方向の情報であり、受け手による解釈、自分の都合の良い取捨選択、誤解が入ることは歪めないとの報告からも利用可能な資源とはならず、アドヒアランス等の健康行動に繋がらない可能性がある。またヘルスリテラシーの高い人は治療者の割合が高く、自主的に健康相談を受ける傾向にあり低い人は受診を控える傾向にあったことからも、医療者とのアクセスが容易であれば、健康に関する相談ができる環境により、情報を理解し判断することにより更なる健康への関心へとつながるといえる。またヘルスリテラシーの低い人は受診を控えていることが報告されているが、受診控え有では、学歴が高卒以下で配偶者やパートナーがいる者、喫煙習慣や問題飲酒の者、等価世帯所得が500万円以下世帯の者が多く、勤務時間が40時間を超える者、1000人規模以下と関連していた。日本では事業所の規模が小さくなるほど産業保健の体制は十分でなく小規模事業場における勤労者の健康管理は十分ではないといわれている。このことからも、健康の維持向上においては個人のヘルスリテラシーの向上だけでなく、企業の健康管理というリテラシーの向上が重要な課題といえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
1年目において介入企業を選定し、2年目の本年度から企業へ研究目的・方法の説明を行い同意を得る予定であった。さらに同意を得られた後、健康診断の結果が判明する9月からの介入を予定していた。しかし、COVID-19感染の影響による自粛要請のため、企業への説明を行うことができず、今後の状況により介入を延期せざるを得ない状況である。自粛要請中の運動不足などにより介入の必要性は伺えるが、今後の見通しが立たない状況となっている。現在ZOOMなどを利用したオンラインの利用ができる環境にあり、今後状況を見ながらオンラインによる健康教育や患者会などの検討が必要と考えている。 健康診断結果による動機づけを行うことを計画しているため、しばらくは社会状況を鑑みながら、できない場合のZOOMを利用した介入研究も進めていきたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究はICTと対面式の健康教育を予定していた介入研究ではある。しかし、COVID-19による感染拡大の影響により企業などの介入施設においてはリモート勤務やオンライン会議などが行われており、今後感染の状況によっては対面での介入が困難な状況も伺える。そのため、本研究においても、オンラインを利用したヘルスリテラシーの向上を視野に、ミニ講義や患者同士の情報交換においては、ZOOMなどを利用した介入も視野に検討していく予定である。今後のCOVID-19の影響にに留意しながら介入時期や方法においても当初の予定を変更する可能性がある。中高年の生活習慣病予防のためのヘルスリテラシーの向上を目的に検討していきたい。
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Causes of Carryover |
今年度より研究打ち合わせや介入企業のリサーチ、システムの検討のために物品購入を予定していたが、オンラインでの打ち合わせにより今年度の物品購入を見合わせた。次年度から介入を考えているがCOVID-19に影響でさらに介入が遅れる可能性がある。しかし今後はオンラインでの介入も視野に入れて準備を行っていく
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