2020 Fiscal Year Research-status Report
NIRSを用いたALS患者の認知レベルの評価とコミュニケーション支援を目指して
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19K10880
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Research Institution | Tokyo Health Care University |
Principal Investigator |
伊東 朋子 東京医療保健大学, 看護学部, 教授 (30305841)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松成 裕子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (00305848)
品川 佳満 大分県立看護科学大学, 看護学部, 准教授 (30347702)
松川 寛二 広島大学, 医系科学研究科(保), 名誉教授 (90165788)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 筋萎縮性側索硬化症 / 認知レベル / TLS完全閉じ込め状態 / NIRS |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではNIRSを用いて、ALS患者の脳血流状態を計測し、認知レベルの評価を行い、その評価に応じたALS患者へのコミュニケーション支援のあり方について3か年計画で検討するものである。令和1年度の計画は健常者(ALS好発同年代:60代)の脳血流を測定し、正常の脳活動レベルを明らかにするための基礎的研究として、若年健常者を対象に嗅覚刺激による脳血流量の変動を検討した。耳鼻科疾患等がなく快臭と不快臭を含む基準臭を嗅ぐことが可能な健常な成人30名を対象とした。その結果、快臭では変化量が小さく、不快臭では変化量が大きい傾向がみられた。前頭前野の脳血流量において本研究では、快臭での減少と、不快臭での増加の可能性が示唆された。令和2年度の計画ではALS患者を対象に実施予定で、個人差の出にくい基準臭の選定や、TLS-ALS患者の保全部位といわれている嗅覚と視覚を対象にしたイラストや色を提示しながら嗅覚刺激を与えることによって前頭前野への脳血流量にも影響を与えることが出来るのではないかという方法で展開予定であった。しかし、COVID-19蔓延により臨床での本研究受け入れが停滞しており、令和2年度の研究完了ができていない状況である。令和3年度は計画を修正し、対象者を臨床施設のALS患者ではなく、在宅療養中のALS患者を対象にした研究を再開予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19蔓延により臨床での本研究受け入れが停滞しており、令和2年度の研究完了ができていないため
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Strategy for Future Research Activity |
対象者を臨床施設入所者ではなく在宅療養中の患者さんに変更して実施予定
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響で臨床施設入院中の患者さんを研究対象者にお願いすることができず、被験者になっていただく予定であった患者さんへの謝金等の未使用額が生じた。また新規に研究対象者にお願いする在宅療養中の患者さん開拓のために必要な旅費や被験者にお願いする患者さんへの謝金等の経費が必要となる。
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