2020 Fiscal Year Research-status Report
終末期患者における自律神経活動の変化からみた動物介在療法の影響
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19K10884
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Research Institution | Japan University of Health Sciences |
Principal Investigator |
藤澤 博子 日本保健医療大学, 保健医療学部看護学科, 助教 (30794705)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊坂 隆行 日本保健医療大学, 保健医療学部看護学科, 教授 (80347385)
山村 健介 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90272822)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 動物介在療法 / 終末期患者 / QOL / 唾液コルチゾール / R-R間隔変化 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は、調査を実施する予定であった。終末期患者に動物介在療法を実施し、動物介在療法前後の患者の気分の変化をビジュアルアナログスケールにて調査、心電計を用いて、心電図のR-R間隔時系列変化のスペクトル解析による自律神経活動評価、唾液コルチゾールの測定を行い、生理学的評価から自律神経活動の変化とストレス変化を調査、他に診療録から血圧、脈拍、酸素飽和度、疼痛について調査する予定であった。動物介在療法は、患者の精神的身体的状況を考慮し、基本的に24時間いつでも患者が希望するときに、患者のベッドサイドか、専用スペースで1日1回実施する。実施時間は30分以内とし、基本的にセラピー犬とは、患者は自由に触れ合うこととするが、医師の指示に従い、「見る」「話しかける」「触れる」「散歩する」の項目で支援する。調査期間は1人8週間で、介入群と待機群に振り分けて調査を実施するという予定であった。 しかしながら、COVID-19の影響で調査施設から調査の中止を申し立てられ、1年間調査ができなかった。そのため、全く成果を得ることなく経過した。調査中止に伴い、調査スタッフを解雇したため、調査再開に向けて調査スタッフを雇用した。 調査アシスタントについては新たに雇用したため、研究全般、調査方法、測定方法を理解してもらい、すぐに実践可能な状態である。また、調査施設の業務にも携わってもらい、対象者となる入院患者や関係者との関係性の構築についても問題ないように準備できている。調査施設とも定期的に打合せを行い、いつでも再開できるように準備できている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19の影響で調査そのものが実施できず、研究活動が1年間全くできなかった。COVID-19の感染者数で施設がある県(山梨県)と首都圏の感染状況から調査の再開について検討され、調査する施設から調査再開の許可が得られなかった。そのため、調査自体ができず1年が経過した。調査再開の目途が立ってもCOVID-19の感染者数が増加したことで、再開延期を余儀なくされた。 研究計画に変更を要することはなく、準備している通りの調査の再開が可能である。本来であれば調査数を評価し、終了とするか調査を延長するかを決定している時期であるが、プレ調査の段階で中止となっている現状にある。いつでも再開できるように、調査アシスタントとの調整や、調査施設との打ち合わせは定期的に行っている。 調査アシスタントについては新たに雇用したため、研究全般、調査方法、測定方法を理解してもらい、すぐに実践可能な状態である。また、調査施設の業務にも携わってもらい、対象者となる入院患者や関係者との関係性の構築についても問題ないように準備できている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究を遂行するためには、COVID-19の感染者数が問題となる。これは、調査施設のある県の状況は当然ながら、首都圏の状況も含まれる。調査再開となった時点で速やかに調査を実施する。今年度で調査と分析を終える予定としている。 研究の調査の進め方としては研究計画に変更なく、終末期患者に動物介在療法を実施し、動物介在療法前後の患者の気分の変化をビジュアルアナログスケールにて調査、心電計を用いて、心電図のR-R間隔時系列変化のスペクトル解析による自律神経活動評価、唾液コルチゾールの測定を行い、生理学的評価から自律神経活動の変化とストレス変化を調査、他に診療録から血圧、脈拍、酸素飽和度、疼痛について調査する予定である。動物介在療法は、患者の精神的身体的状況を考慮し、基本的に24時間いつでも患者が希望するときに患者のベッドサイドか、専用スペースで1日1回実施する。実施時間は30分以内とし、基本的にセラピー犬とは、患者は自由に触れ合うこととするが、医師の指示に従い、「見る」「話しかける」「触れる」「散歩する」の項目で支援する。調査期間は1人8週間で、介入群と待機群に振り分けて調査を実施するという予定である。
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Causes of Carryover |
初年度に測定機器の購入と消耗品の購入により、予算以上の支出が生じた。そのため次年度使用額が生じている。調査を開始するにあたり、機器がなくては測定できないため、初年度の支出が多くなった。調査が終了するまで使い続けるものである。翌年度も引き続き使用するものである。
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