2019 Fiscal Year Research-status Report
咽喉頭癌放射線治療後のモバイルアプリケーションによる音声リハビリテーションの効果
Project/Area Number |
19K10902
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
對東 真帆子 広島大学, 病院看護部, 看護師 (90813288)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 仁 広島大学, 医系科学研究科(保), 教授 (40311419)
濱本 隆夫 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (70448249)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 音声リハビリテーション / 咽喉頭がん / 放射線治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、本研究課題である、咽喉頭癌放射線治療後のモバイルアプリケーションによる音声リハビリテーションの効果に対する準備として系統的レビュー及びメタアナリシスを実施した。放射線治療後の喉頭がん患者の音声リハビリテーションでは、3 報が無作為化比較試験よる研究を報告していた。これらの研究では、音声リハビリテーションについて生活の質(Qualiy of Life: QOL)のEORTC QLQ-H&N35、EORTC QLQ-C30、S-SECELスコアとjitter(平均差:-0.48 [95%信頼区間:-1.27‐0.32])、shimmer (平均差: - 0.04 [95%信頼区間:-0.27‐0.19])、MPT(平均差: 1.54 [95%信頼区間:-1.13-4.22])、GRBAS(平均差:-0.39 [95%信頼区間:-2.59‐1.80])に有意な改善は認められなかった。また、Voice Handicap Index(平均差:5.54[95%信頼区間:-2.07-13.16])の改善も認められなかった。エビデンスの確かさでは、主要アウトカムおよび副次的アウトカムについてはlowであった。以上の結果を学術論文として発表した(Taito M, et al. Eur Arch Otorhinolaryngol. 2019)。現在までの研究結果では、コントロール群と介入群の群間による比較検討であること、音声機能の評価指標が統一されていないことや、アドヒアランスについては不明であり、モバイルアプリケーションによる音声リハビリテーションは実施されていなかった。これらの結果を基に音声リハビリテーションプログラムの作成やシステム構築の準備を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2019年度は、対象者として放射線治療後の咽喉頭患者15名を集めることができた。予定人数よりも少なかったが、引き続き対象患者を集めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、アドヒアランスについて検討できるようモバイルアプリケーションシステムを構築する予定である。
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Causes of Carryover |
2019年度は、予定していた研究対象者のリクルートと対象者の追跡が予想以上に時間を費やしたため研究の実施にやや遅れをとった。そのため音声リハビリテーションプログラムとモバイルアプリケーションのシステム構築に費やすことが困難となり、次年度使用が生じた。次年度の予算と合わせ、モバイルアプリケーションシステムの作成に使用していく。
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Research Products
(1 results)