2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K10905
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
佐竹 陽子 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (90641580)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石澤 美保子 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10458078)
升田 茂章 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (80453223)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 救急看護 / 終末期 / 緩和ケア / 創傷ケア |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、2021年度調査(救急領域における終末期患者の外見(アピアランス)の問題についてのフォーカス・グループ・インタビュー)の分析結果の真実性確保のために、同意の得られた研究参加者を対象として、メンバーチェックを行った。分析結果について、①明解性、②信用可能性、③確認可能性、④転移可能性の項目について、質問紙で回答を得た結果、すべてにおいて同意を得ることができた。 次に、緩和ケア、創傷ケア、救急・集中治療看護に従事する専門看護師・認定看護師・研究者のエキスパートで、分析結果や看護実践への活用の方向性について検討した。その結果、重症患者の全身状態や、患者が終末期にあるということから、防ぎきれない皮膚障害である可能性はあるが、防げるか否かの判別も含め、可能な限り予防に努めることの重要性が示唆された。また管理困難な創傷や外見の変化に対するケアに、明確な方策がなく、看護師は迷いながら試行錯誤で看護ケアを実践している可能性があり、リスクマネジメントの観点からも、エビデンスに基づく看護ケアを示していく必要性が示唆された。救急領域における終末期患者のアピアランスへのケアは、患者本人だけでなく、家族の悲嘆ケアという側面もあわせもつことから、可能な限り患者の苦痛を緩和することを前提に、家族とのライフレビューをとおし、患者の外見の変化に対する認識への働きかけをすることも重要である。患者の終末期には、治療方針に関する患者家族の意思決定の問題もあり、看護ケアの方向性に関しても、経過に応じて医療チームで検討していく必要性があるが、これらは緩和ケアの視点から、患者が治療期にあるか終末期にあるかに関わらず実践すべきケアであるという知見を得た。
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Research Products
(1 results)