2021 Fiscal Year Research-status Report
看護基礎教育における糖尿病の【語り】をいかしたセルフマネジメント支援教材の開発
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19K10912
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Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
高橋 奈津子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (10328180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 幹代 自治医科大学, 看護学部, 准教授 (00328163)
中山 直子 横浜創英大学, 看護学部, 准教授 (50510244) [Withdrawn]
米田 昭子 山梨県立大学, 看護学部, 教授 (70709732)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 糖尿病 / 語り / 体験 / セルフマネジメント / 看護基礎教育 / 教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はCovid-19の影響により、主にリモートインタビューをすすめ、リモートインタビューが難しい場合は感染予防に留意し対面インタビューを実施した。本年度末までに16名(男性11名、女性5名)のインタビューを実施することができた。年齢層は30代~80代、発症年齢も10代~60代と幅広く、合併症の出現状況も多様であった。10月に当事者、医師、栄養士、理学療法士、看護師、医療人類学者から構成されたアドバイサリー委員会を開催し、プロジェクトの概要、進捗状況を報告し、今後のリクルート戦略、インタビューガイド、教材の構成、内容について検討した。語りの特徴として、小児期での発症、20代~30代の若い年代、壮年期以降での発症では病気を受け入れるまでのプロセス、カミングアウトや療養生活に関して語りが大きく異なっていた。また糖尿病、生活習慣病という名称が当事者にとって偏見や不利益を被る可能性があり、療養に影響する面が大きいという指摘もあった。長期の療養生活においては、食事についての試行錯誤の時期があり、時に極端な食事となるケースもあった。合併症がない場合は、特に自覚症状がないことが多く病気という気がしないこともあり、多忙や医療者との関係性などにより治療を中断してしまう場合もあった。16名のデータ分析は途上であるが、1名のインタビュー映像を発症時から現在までストーリーがテーマごとに伝わるよう再構成した映像教材試作版を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度はリモートインタビューを中心に16名のインタビューを終えることができた。しかし前年度までCovid-19の影響にて対面インタビューの中断、研究変更に伴いインタビューをすすめることができなかったことが影響し、本年度中に目標の30名には達することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度もCovid-19の感染状況もあり、リモートでのインタビューが中心となるが、リモートインタビューに対応することが難しい方に対しては、引き続き感染予防に留意しながらリクルート、インタビューを継続していく。現在、関東圏の対象者に偏っているため、患者会、ブログ発信者に対してもリクルートをすすめ、目標数のインタビューが達成できるようにしていく。同時に教材構成、内容を検討し教材開発をすすめていく
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Causes of Carryover |
本年度までインタビュー実施が16名であり、目標数の30名までインタビューを継続する必要がある。次年度は、主にインタビュー継続ための費用(謝礼、逐語録依頼、旅費など)動画教材作成の費用、動画作成に対する専門的知識の提供などが必要となる。
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